車椅子を押す時の注意点
介護士K (@kaigo_kk) です。
車椅子を【押す】時の注意点。
自分で車椅子を操作(自操)できない方の介助をする際の注意点です。
車椅子を【押す】という動作には様々なリスクが伴います。
未経験の新人職員や実習生に車椅子を押してもらうと、経験者と素人の差が分かります。
私も介護の仕事を始めたの頃、ベテラン先輩職員にダメ出しをされまくっていました。
たかだか車椅子押すだけなのに、細々うるさいな…
当時はそう思ってましたが、今では口うるさい方になりました。
小さな子供かいる家庭では、テーブルの角や脚をクッション性のある物で保護したりしますよね?
走り回ってぶつかって怪我をするリスクを減らすために。
同じ空間に居ても子供と大人とでは目線が違うので、物理的リスクが異なります。
介護施設でも同様に、我々と車椅子に乗っている利用者とではリスクが異なります。
例えば壁の【手すり】
車椅子に乗っている利用者から見ると、手すりはほぼ真横にあります。
手すりの下には支えてる金具があります。
押している時に急に何かに手を伸ばし、手すりの金具に打撲して怪我をした方がいました。
向かいから来る車椅子の利用者に挨拶しようと手を伸ばしたら、相手側の車椅子のブレーキアームに手の甲か当たり怪我をした方もいました。
車椅子を押している時に急に手すりに捕まり、その反動で前方に転落したり、捕まる力が強く急停車した結果、車椅子ごと倒れた方もいました。
介護施設の廊下は動線が広いため、壁際を避けて通ればリスクは軽減できます。
ただ、多くの人が行き来するため、常に安全な動線は確保できません。
前を歩く人が急に転倒したり、部屋から人が急に出てくる事もあります。
車椅子を押す時は必ず
- 何かあってもすぐに止まれる速度
そして、上記例にある通り、利用者は車椅子上で結構手を動かしています。
肘掛けの外側に肘が出ているだけでも、何かの障害物に打撲する可能性があります。
そのため
- 両腕を肘掛けの内側に入れて貰う
この2つを徹底して下さい。
必ずリスクを減らせます。
リスクが高そうな時だけ意識するのではなく、常日頃から実践することが大切です。
簡単なことですが、昔の私のように、介護現場では出来てない人が結構多いです。
意識してみて下さい。
車椅子は絶叫マシーンという関連記事もあるので、宜しければご覧下さい。