オムツ交換は「スピード」命
介護士K (@kaigo_kk) です。
今回はオムツ交換のスピードについて。
人手不足でバタバタな介護現場。
排泄介助の時間などは戦場です。
ナースコールが鳴り響き、入居者様は次々とトイレへ。
自身で動けない方は
トイレへ連れてって下さい!
としきりに連呼。
職員はナースコールと訴えに翻弄されながら、頭をフル回転させてバタバタと走り回ります。
そんな状況の中、1人のオムツ交換に5分も10分も掛かっていたら回りません。
手間取ってる間にトイレからナースコールが鳴ったり、待ちきれなくなった入居者様が歩けないのに歩こうとして転倒しそうになったり等々、様々なリスクが増えます。
また、自分がオムツ交換に手間取ってると、そのぶん他の職員に負担が掛かります。
全員が遅いと、下手をすれば休憩すら取れなくなります。
1人の影響でそんなことになると、職員間の人間関係にも影響します。
以上、様々なことから介護現場において、オムツ交換は「スピード」命です。
間違いありません。
嘘です。
現実その様なシチュエーションはあるので間違いではありませんが、今回の話はそこではありません。
オムツ交換について考えてみましょう。
質問です。
あなたは交通事故で両足を骨折して入院することになりました。
両足を骨折していてトイレへは行けないので、オムツを付けることになりました。
オムツの中に排泄することに抵抗がありますが、それしか排泄の手段はありません。
仕方無いのでオムツに排尿をしました。
排尿後、気持ちが悪いのでオムツを取り換えて欲しくて、ナースコールを押しました。
そこに来たのは、看護学校を卒業したばかりの若い新人看護師。
オムツ交換に馴れておらず上手に付けられません。
付けては外し、付けては外しを繰り返し、10分以上掛かってようやく取り換えて貰えました。
数時間後、あなたはオムツ交換をして欲しくてナースコールを押しました。
そこへ来たのはキャリア20年のベテラン看護師。
ササッと2分も掛からずに交換してくれました。
あなたは、どちらの看護師の対応を望みますか?
私なら、即答でベテラン看護師です。
オムツ交換は人間としての尊厳に関わるケアです。
他人に一番見られたくない所を見られたり、触られたりするわけです。
他人に下の世話をして貰うことに抵抗のない人なんていません。
認知症の有無は関係ありません。
誰もが最後まで他人の世話にならず自力で排泄をしたいと願っている筈です。
私は、介護職員がそんな人たちの尊厳を守るためにできることは、1分1秒でも速くオムツ交換を済ませることだと考えています。
好きでもない他人に裸を晒すわけです。
私なら、1秒でも速く終わらせて欲しいと願います。
新人が慣れなくて時間が掛かるのは仕方ありません。
ですが、介護の仕事を何年もしていて
- 遅い
- 下手
というのは怠慢です。
時間が掛かるなら上手な人に教わる、自身で勉強する等、スキルアップに勤めるべきです。
それで給料を貰ってるんだから、当然の義務です。
ちなみに、丁寧と遅いはイコールではありません。
丁寧で時間が掛かるなら、時間短縮の努力をすべきです。
速いけど雑な人は、スキルを磨くべきです。
迅速且つ丁寧、それが介護士の仕事です。
以前、オムツ交換のできない介護職員という記事を書きましたが、介護現場にはオムツ交換のできない人間が実はかなり多い。
そんな人間が職場の不満や上司の悪口を言ったりSNSで発信したりするのを見てると
ゴチャゴチャ言ってる暇あったらちゃんと働け
と思います。
オムツ交換は介護職の基本です。
介護職なんてオムツ交換してりゃいいんでしょ?
などと軽視して介護業界に転職してくる輩が一時結構いましたが、大概オムツ交換どころか何も出来ずに消えていきました。
【オムツ交換はスピードが命】
間違いありません。
真冬の寒い朝、急に布団を取られてオムツ交換されて、下手で10分以上掛かった結果、入居者様は風邪を引いてしまいました。
質問です。
早朝、あなたは部屋のベッドで気持ち良く寝ていました。
そこに急に人が入ってきて、布団を取られて服を脱がされて、10分放置されました。
どう感じますか?