介護士Kのブログ Written by 介護士K

新人の登竜門

介護現場の日常

介護士K (@kaigo_kk) です。

今回は新人さんの試練について。

昔から社会には【新人イビリ】的な風習があって、介護業界も例外ではありません。

私が介護の仕事を始めた頃は引退間際の団塊世代の厳しい大先輩方がいて、一人立ちして認めて貰えるまでは人間扱いされませんでした。

挨拶しても無視、呼ばれる時は名前でなくて

あんた

とか

新人

でした。

オムツの中心が少しズレてるだけで呼び出され

やり直し!

とか、時間が掛かりすぎると

1人に何分掛かってんの!

などなど。

一番怖い先輩付きの日は、シフトが出た時点で憂鬱でした。

勤務前に

よし、今日こそは怒られないようにしよう!

と意気込んで望むも敢えなく撃沈…みたいな、そんな毎日でした。

歳の近い同期が1人いて、よく2人で飲みに言っては愚痴ってましたw

大ベテランでなくても当時の先輩や上司は女性が多く、こちらの記事にも書きましたが

女性社会で女性に嫌われたら終わりだ…

と戦々恐々としていました。

今はだいぶ男子の割合が増えましたが、私が新人の頃はまだまだ女性の割合が多く、地位的にも女性のほうが強く、男子は片身の狭い思いをしていました。

今の職場は男女比率が半々くらいなので、当時を振り返ると

男子増えたなぁ

と思います。

話を戻します。

そんなこんなで、新人の頃は怖い大先輩にビシビシ鍛えられていました。

オムツ交換にしても、入浴介助にしても、背後に先輩が腕組みして仁王立ち。

そのオーラを感じるだけで緊張し、普段はしないミスをしてしまうのが人間です。

すると

何度同じミスするの!

すかさずビシッと指摘。

その場は瞬時に“スミマセン!”と言うも

そんな事言ったってしょーがねーじゃねーかよ!

いつもは出来るんだよ!

と何度心の中で叫んだことかw

学生時代は部活をやっていたし、初めて就職した会社が体育会系の営業職だったので、男性社会とは多少違うものの

新人とはこんなもんだろう

と思っていたので、悔しい思いは沢山しましたが、特にそれが原因で悩んだり落ち込んだり、仕事が嫌になるということはありませんでした。

普段は全く誉めない先輩に

だいぶ慣れてきたじゃない

と誉められた時は、嬉しかったなぁ。

そんな日々を繰り返し半年が経過した頃、夜勤に入るようになり、シフト上では一人立ち扱いになりました。

とはいえ、同じ勤務を組むのは指導者レベルの先輩ばかりなので、まだまだ所謂【一人立ち】扱いとは程遠い状態でした。

怖い先輩からも入職当初に比べると怒られる回数は減りましたが、うっかりしていると

BB 君、ちょっと!

と相変わらず切れ味鋭いご指摘。

そんな修行の日々を送り一年が経過した頃、時はちょうどバレンタインデーの季節。

ある日出勤すると、ロッカーにガーナミルクチョコレートが入っていました。

バレンタインギフト的なものではなく、普通の市販のもの。

何かなーと思って手に取ると、裏に手紙が貼ってありました。

名前を見ると、一番怖い大先輩(♀)

1年よく頑張ったね。

あなたは出来る。

自信を持って!

と書かれていました。

その短い文章を見た時、何というか、嬉しかったですね。

そして

やっと認めて貰えた!

と、物凄く嬉しかったのを覚えてます。

その年の春、その大先輩は定年退職。

退職後はデイサービスでパートで働いていると聞きましたが、それもだいぶ前のことなので、今はもう引退されていることでしょう。

最近はそんな昭和を感じる様な新人教育のアプローチは無くなりましたが、あれはあれで良いものだったなと、今となっては思います。

最近の若者にそんなアプローチをしたら、数日で来なくなるでしょうw

何が良い悪いではなく、時代は変わっていくので、その時々に別の困難があります。

試練を乗り越えた先に栄光が!

何てことは思いませんが、働いていれば何かしらの壁にぶち当たります。

痛みを避けて進む道もありますが、多少困難でも壁ひとつ乗り越えてみると、景色が変わるんじゃないかな~

何て思いながら、ここ数年壁にぶち当たり続けて時に折れて持ち直してを繰り返してる私がいますw

 

…っと

 

書き始めは全く違う方向に話を進めようと思っていたのですが、結果私の昔話になってしまいました。。

まぁ、たまにはこんな内容もいいでしょうw

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