介護士Kのブログ Written by 介護士K

職場内の【面倒なルール】は必要か?

持論

介護士K (@kaigo_kk) です。

介護現場において、面倒なルールは必要か?

介護に限った話ではありませんが、仕事には細かなルールがあります。

介護現場においては、物品の置場所、個々に使用するオムツやパッドの種類など、業務から直接的な介助に関わるものまで様々です。

中には面倒なものや

これって、意味ないんじゃね?

と思うものもあったり、窮屈に感じることもあります。

明らかな無駄は改善すれば良いのですが、タイムスケジュールをはじめ、ルールは誰もができる内容の為、要領良く仕事の早い人にとっては、時に面倒に感じるものです。

要領の良い人は面倒な手順を省き、自分なりの方法で仕事をしたりします。

個々の能力にはバラつきがあるのだから、各々のやり易い方法で仕事をするのがベストで、堅苦しいルールは必要無いと思う人も多いでしょう。

それでは、果たしてルールは必要なのか?

私は必要だと考えてます。

理由は、各々が好き勝手やって収集がつかなくなるから。

ではありません。

 

ルールを守る習慣をつけるためです。

 

人間には、放っておくと自身の都合の良いように手抜きをする習性があります。

業務効率化や対応改善ではなく

どうしたら楽になるか?

を考えはじめます。

余程真面目で自制心のある人でない限り、例外ではありません。

例えば、ある寝たきりの入居者様がその日に限ってベッド上で動きが激しく、転落の危険性が恐あったとしましょう。

そんな時、あるスタッフが

忙しい時間だけもう1つベッド柵を着けて落ちないようにしよう

と考え実行したとしましょう。

転落したら骨折するかも知れない。

ベッド柵をもう1つ付けておけば、バタバタな時間帯の事故リスクを減らせる。

こういったアドリブは気付いたら他のスタッフもやるようになり、いつの間にかそれがスタンダードであったかのようになってしまいます。

ちなみにこれ、立派な身体拘束です。

また、尿とりパッドの乱用という記事にも書いた通り、オムツいじりや尿量が多く汚染する可能性のある入居者様に対して

夜間、尿汚染すると大変だから、パッドを沢山あててしまおう

みたいになってしまいます。

ルールを守った上でのアドリブなら問題ありませんが、最初からアドリブに走ると業務に思わぬ穴ができたり、事故に繋がったりします。

社会人として、ルール決を守るのは仕事の1つです。

これをしない人が多いから、無駄にルールが増えて窮屈になるのです。

高校時代、学区で一番偏差値が高い高校は私服OKで、校則も緩く伸び伸びとした校風でした。

反面、一番偏差値の低く半数がヤンキー(死語?)の高校は、髪型やスカートの丈など校則が厳しく、登校時には昭和の学園ドラマのように体格の良い体育会系の教師が校門前で目を光らせていました。

勉強ができる=立派な人間

と言いたいのではなく、ルールを守る大人の集団であれば制約は少なく、逆も然りということです。

以前、職員の自主性に任せようみたいな方針の職場にいたことがありましたが、各々が好き勝手やっててんやわんやでした。

コチラの記事にも書いた通り、仕事ができない人ほどアドリブに走る習性があります。

そういう人を抑えるためにもルールは必要です。

集団には能力の高い人、低い人、真面目な人、不真面目な人など、様々な人間が共存しています。

ルールは、能力が低く不真面目な人に照準を合わせて作られます。

入居者様一人ひとりのADLを正確に把握し、排泄介助をはじめ都度的確な対応ができる。

やるべき業務を効率良く全てこなせる。

全員が全員これが100%出来るなら、ルールは殆ど無くなるでしょう。

現実的にそれは不可能なので、ルールができるのです。

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