介護士Kのブログ Written by 介護士K

オムツ交換の時ベッド上げてますか?

介護現場の日常

介護士K (@kaigo_kk) です。

オムツ交換の時ベッド上げてますか?

介護施設のベッドは高さ調整ができます。

手動の物や電動の物があって、最近では電動が主流です。

高さ調節をはじめ、頭や足の高さを変えられたり、中には寝返りまで出来るハイテクなものもあります。

オムツ交換に入る際、基本はベッドを自分の体格に合った高さに調節します。

理由は、そうしないと腰を痛めるから。

ベッドは一番低くすると20~25㎝くらいの高さになります。

この高さでオムツ交換をすると、無理な姿勢になり確実に腰に負担が掛かります。

身体介護で一番腰に負担が掛かる姿勢は、前に屈んだ時。

どんなに小柄な人でも、ベッドが一番低い位置でオムツ交換をすれば腰に負担が掛かります。

んじゃ、常にベッド高くしておけばいいじゃん?

オムツ交換のことだけを考えるとその通りですが、基本ベッドは低い位置に設定しています。

何故なら、転落リスクがあるから。

高い所から落ちるのと低い所から落ちるの、どちらが危険かは想像に難くないでしょう。

また、コチラの記事でも少し触れましたが、人それぞれ理想のベッドの高さがあります。

大柄な人のベッドを一番低くしてしまうと、非常に起きにくい。

低めのソファーから立ち上がるのを想像して貰えれば解ると思います。

逆に、小柄な人のベッドを高くしてしまうと、座った状態で両足が床に着かないなんてことになります。

このように、人によって理想の高さはありますが、概ね低い位置に設定されてます。

一番高くすると、身長175㎝の私の胸の辺りまできますからね。

そんなわけで、オムツ交換をする際は、ベッドを自分に合った高さまで上げてから行うのが基本です。

新人指導でもそう教えてますし、教わったことがあると思います。

ただ、実際の現場ではどうかと言うと、やってない人結構多いです。

理由は簡単で

  • 時間掛かる
  • 面倒くさい

間違いなくこの2つでしょう。

介護現場の排泄介助の時間帯は、大体が戦場です。

オムツ交換中も容赦なくナースコールやセンサーコールが鳴り響く状況下では、ベッドの高さ調節をする時間が勿体無いのです。

忙しい時にベッドの高さを調整する時間って、物凄く長く感じるんですよね。。

それと、病院や従来型の特養など、何十人もオムツ交換に入らなければならない環境では、モタモタやっていたら終わらないのです。

自分の休憩時間が無くなるどころか、終わったと思ったらもう次の排泄介助の時間!?

なんて事にもなりかねません。

環境にもよりますが、そんな理由からベッド調節をせずオムツ交換が結構多いです。

そして、皆それが原因で腰を悪くするのです。

現場で勤務開始前にコルセットを巻いていたり、腰を押さえながら歩いている人って、結構見掛けますよね?

自分を守るためにもベッドの高さを調整すべきと解ってはいても、やってたら終わらないし、単純に面倒くさい。

そんなジレンマに陥ってる介護職員の方、多いんじゃないでしょうか?

オムツ交換が遅いと先輩に怒られるから、早く終わらせる為にベッド低いままやり続けて腰を…なんて悲しい話も事実あります。

ちなみに私はというと

上げたり上げなかったり

バタバタと忙しく高リスクの時間帯は上げないけと、余裕のある時は上げるみたいな感じです。

そして、10年以上に渡りオムツ交換を何千回としていると、ベッドを上げずとも腰に負担が掛からないやり方が身に付いてきます。

負担を最小限に抑えると言った方が正確かな?

加えて、日頃から意識して腰椎を守る筋肉を鍛えてます。

それにより、たまに疲労で腰が痛いことはありますが、今のところ所謂腰痛とは無縁です。

腰を痛めると、仕事どころか人生に多大な影響が及びます。

オムツ交換の際は、ベッドを上げることをお勧めします。

新人の頃など動作に慣れないうちは特に。

また、負担の掛からない自分なりの方法を見付けることも大切です。

皆さんは、ベッド上げてますか?

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