介護士Kのブログ Written by 介護士K

介護はテスト勉強じゃない

介護の仕事

介護士K (@kaigo_kk) です。

今回は【点と線】のお話。

介護の仕事は、業務を覚えてこなすだけなら半年で身に付けたスキルで定年まで働けます。

ただ、介護の仕事で難しいのは業務を覚えることではなく

 

相手を把握すること。

 

これが出来ないと、10年経とうが20年経とうが全く成長しません。

介護業界は出入りが激しく、まず新卒は入ってこないので、中途採用が殆ど。

未経験もいますが、大半が経験者。

経験年数は殆ど参考にならないので、教育を担当する時は、その人が何を見て動いているかを見ます。

まず利用者のADLを伝え対応方法を説明し、以降はその利用者へどう介入するかを見ます。

例えば【口腔ケア】

左麻痺があり、口腔内左側の歯をうまく磨けない方の介助について。

まずは自身で歯磨きをしてもらい、手が止まったら歯ブラシを借りて、左側の歯磨きを介助。

うがいをした後、口を開けてもらい左側に食べカスが残ってないか確認し、終了。

この対応を説明したとします。

職員【Aさん】は、説明を聞いて関わる際、一連の動作をじーっと観察しました。

職員【Bさん】は、説明を聞いた後ボーッとしていました。

後日2人の介助には違いが出てきました。

職員【Aさん】は、歯ブラシとコップを用意しその場を離れ、少ししたら戻って来て左側の歯磨き介助をし終了。

職員【Bさん】は、歯ブラシとコップを用意し、その場を動かずじーっと待ち、最後に左側の歯磨き介助をし終了。

数ヵ月経過した後に2人の職員の対応を見てみると、職員【Aさん】は変わらず、職員【Bさん】は最後の口腔内左側の歯磨き介助を忘れていました。

職員【Aさん】は最初に説明をした時に

歯磨きにどれくらい時間が掛かるんだろう?

左側はどんな感じで磨けないんだろう?

うがいは何回くらいすれば口内に食べカスが残らないんだろう?

など、入居者様の動きを色々観察していました。

結果、どのように歯磨きをするかを把握し、慣れてきた頃はセッティングだけして離れて別の業務をこなし、終わるであろう頃に戻り最後の磨き上げ介助をしていました。

職員【Bさん】は最初に説明をした時にメモは取るも、特に動きの観察はしていませんでした。

結果、最初は出来ていても、しばらくすると、やるべき対応を忘れてしまいました。

テスト直前に詰め込みで暗記した事って、すぐ忘れますよね?

何事も点ではなく線で覚えないと身に付きません。

これって、いくら説明しても出来ない人は出来ないんですよね。。

職場に

なんでアイツ何回説明しても出来ないんだ!!

なんて人、結構いませんか?

別に仕事を好きになれとか、利用者を好きになれとは思いません。

ただ、仕事として関わる以上は

なぜ?

を常に考えて関わる必要があります。

そうでないと成長も発見も無いし、何より仕事が退屈で苦痛なものになってしまうと思うんですねどね。

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