介護士Kのブログ Written by 介護士K

夜間のナースコール対応

持論

介護士K (@kaigo_kk) です。

夜間のナースコール対応について。

ナースコール対応は介護現場において大切な仕事です。

ナースコール対応によって、夜勤が平穏にも波乱万丈にもなります。

ナースコール対応の手腕が、介護職のレベルと言っても過言ではありません。

今回は、介護現場の夜勤によくある風景をもとに、介護職のナースコール対応について書いていきます。
夜間のナースコール対応について。

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夜勤によくある風景

夕食が終わり、就寝介助が一段落して、フロアが静かになった頃、ナースコールが鳴りました。

鳴らしたのは入居者Aさん。

トイレへ行きたい

Aさんは1人でトイレへ行けないため、ナースコールで職員を呼びます。

ナースコールが鳴ると、職員はAさんの部屋へ行き、トイレ介助をします。

30分後、Aさんからナースコール。

トイレへ行きたい

30分前に行ったばかりですが、職員はAさんの部屋へ行き、トイレ介助をしました。

30分前に行っているので、この時はあまり出ませんでした。

15分後、Aさんからナースコール。

トイレへ行きたい

15分前に行っている上に、1時間のうちに3回目。

この時職員が言ってしまいがちなのは

さっき行ったばかりですよ!

という返答。

高齢者は【前立腺肥大】などの症状から頻尿だったり、認知症のためトイレへ行ったことを忘れてしまい、何度もナースコールを押すことがあります。

さっき行ったばかりですよ!

と返答してナースコールを切ってしまうと、そこからナースコールが鳴り続け、夜間ナースコール40回なんてことになります。

ただ、ここで難しいのは

さっき行ったばかりですよ!

という対応が【正解】な場合もあるということ。

  • ナースコールを押した時間帯
  • 何回目のナースコールなのか?
  • 誰がナースコールを押したか?
  • ナースコール対応した職員は?
  • 入居者と対応した職員の相性は?

その時々、誰と誰かによって、正解は異なります。

1度上手くいった対応が、次は裏目に出る事もあります。

教科書的にNGでも、現場的ではアリな対応もあります。

夜間ナースコール連打は【介護現場あるある】です。

今回は、私がよくやっているナースコール対応パターンを幾つかご紹介します。

1、ひたすら付き合う

ナースコールの度にトイレ誘導する。

排便が出そうで出ない場合などはこれで解決したりします。

ただ、そうでない場合は【不眠】を助長してしまう場合があります。

夜間、何十回もトイレへ行っていたら、寝る時間なくなりますよね?

ナースコールを毎回対応することが、必ずしも正解とは限りません。

2、あえて無視してみる

出る気配もないのに数分おきにナースコールがある場合、私はたまに【無視】をしてみます。

“1”でも書いたように、一晩中トイレ通いをした結果、ほとんど眠れずに昼夜逆転したり、それが原因で朝方に転倒するなんて事もあります。

ナースコールを無視していたら鳴らなくなり、部屋へ行ってみたら眠っていたという事は結構あります。

ただ、この方法は入居者の行動パターンを熟知していないと危険です。

ナースコールがあまりにも鳴るので無視をしていました。

鳴らなくなったから寝たのかと思い、部屋へ行ってみたら、頭から血を流して床に倒れていました。

こんなケースもあります。

また、ナースコールに出てくれないからボタンを押し続けるなんて事もあります。

相手の行動パターンが解らない段階ではリスクが高いので、お勧めしません。

3、少し話を聞いてみる

ナースコールでの訴えはトイレであっても、実は違うこともあります。

  • ただ話をしたかった
  • 眠れなかった
  • 寂しかった

トイレの訴えが続くので話を聞いてみたら、寒いから靴下が履きたかっただけ何てこともあります。

先日、ナースコール頻回だった入居者Bさんの話を聞いてみたら

あなたの名前が分からなくて。さっきトイレへ連れてってくれたお礼がしたくて。

私の名札を見せて

何かあったら助けるので、いつでも呼んで下さいね。

と伝えたら

ありがとう、安心しました。

Bさんは、朝まで熟睡しました。

4、嘘をついてみる

これはよく使います。

トイレが壊れて修理中だから、少しお待ち下さい。

うちの子供が熱を出して大変なので、少しお待ち頂けますか!

隣の部屋の人が具合悪そうなので、少しお待ち頂けますか?

職員の手抜きとして使うのは論外ですが、夜勤中は転倒リスクが高い人のナースコールやセンサーが重なる場合があります。

1フロアに夜勤者が1人しかいない現場もあります。

1人で対応し切れない時の回避策として、私はよく使います。

(全く効果ない事も多々あります…)

5、強く注意してみる

これは基本NGなので推奨しません。

信頼関係が成立していないと、相手を怒らせてしまったり、クレームに繋がります。

敢えて強く言った結果、ナースコールが止んで、入居者さんは熟睡中。

翌朝、笑って話ができる。

そんな関係性が築けていれば、こういう手段もアリです。

ただ、これは職員の年齢、性別、見た目、雰囲気など、様々な要素と信頼関係が相まって使えるテクニックです。

書いておいて何ですが

やらない方が賢明ですw

ナースコール対応は無限

今回は、私が日々やっているナースコール対応の一部をご紹介しました。

現場に馴染みのない方からしたら

介護職として失格だろ!!

と思うような内容があったかも知れません。

以前介護職員の声かけについてという記事をかきました。

ナースコール対応も同様です。

教科書的な対応が必ずしも正解とは限りません。

信頼関係が築けていれば、けっこう何でもアリです。

夜勤をしていると、ナースコール多い日と少ない日があります。

ナースコール対応の上手な職員が夜勤の日は、静かで落ち着いた夜であることが多いです。

もちろん勿論、その逆も…

介護は“考える仕事”です。

余談ですが、うちのフロアには若手イケメン君が夜勤の日だけ熟睡してくれる入居者Mさんがいます。

私が夜勤の日は、Mさんはナースコール連打…

解決策は未だ見つかっていません。。泣

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