尿とりパッドの乱用
介護士K (@kaigo_kk) です。
今回は超・介護現場アルアルについて。
以前、オムツ交換のできない介護職員という記事を書きました。
今回はそれの続編的な内容です。
オムツや紙パンツなどを使用する際、高確率で一緒に尿とりパッド(※以下パッド)を使用します。
パッドには様々な種類があって、大きさや用途は様々。
値段も質も、良いものからそうでない物までピンキリです。
施設では決まって使用している物があるので、そこまで種類は複雑ではありません。
有料老人ホームではオムツ・パッド類が利用者負担だったりするので、人によって使用するものが違ったりします。
幾つかの施設で働いてきて、質の良いものからそうでない物まで色々なパッドを使用してきました。
おっ、ここは良いパッドを使ってるなぁ
というものから
これかぁ…
というものまで。
ちなみに、今在籍してる施設は比較的質の良いパッドを使用しています。
紙パンツを使用する方は殆どが自立か、または軽介助でトイレを使用できるので、失禁がなければパッドを使用しない人もいますが
オムツの方はほぼパッドを使用します。
特に、夜間は夜用の大きなパッドを使用します。
そんな介護現場でよく見かける風景が
取り合えずパッドを沢山当てる
理由は簡単。
汚染したら交換が大変だから。
通常、1つのオムツに対して使用するパッドは1枚ですが、尿量の多い方だと間に合わず失禁してしまい、衣類やシーツまで汚染してしまうことがあります。
そうなると、交換するのが大変。
介護拒否がある入居者様の場合、交換時に格闘みたいになることもしばしば。
また、麻痺があったり怪我をしていたり、バルンカテーテルや点滴をしている方になると、難易度と労力はグンと上がります。
そして、失禁をして1番辛いのは介護職員ではなく入居者様。
グッスリ寝ている所をいきなり起こされて、全裸にされてシーツ剥がされて、無理矢理交換されて…
加えて、交換する介護職員は高確率で不機嫌。。
真冬の深夜早朝など寒い季節だと、それが原因で風邪を引いてしまうことも。
そうならない為に汚染は防ぎたい。
汚染が無い方が職員も楽。
そう考えると
パッド沢山当てとけばいいじゃん
となってしまうのです。
例えば
◼大きなパッドに小さなパットを重ねる
単純に吸収量が増える。
◼オムツの中に同じパッドを重ねる
2時間置きとかに1枚ずつ抜いていくことで、汚染を防ぐ。
◼オムツを2枚当てる
小さなオムツの上にひと回り大きなオムツを当てる。
場合によっては、その中に更にパッドを当てる
等々。
上記以外でも、時々発想が自由過ぎて驚愕することもしばしば。
人は、色々考えるものですねぇ。
ただ、いつも思うのですが、パッドやオムツを複数使用するのって
あまり意味ありません。
寧ろ逆効果です。
オムツやパッドは、その商品の説明書き通りに使用すれば、そう簡単に漏れることはありません。
汚染の原因は当て方が下手だったり、決められた用途を守っていない場合が殆ど。
オムツを当てる時に隙間ができていたり、パッドがちゃんと当たっていなかったり。
これでは、汚染するのは当然。
そこで汚染するからとパッドを多く使用するのは本末転倒。
オムツの中にパッドを沢山当てることは、その商品の用途と異なる使い方なので、本来の性能が発揮できません。
逆に変な隙間ができたりして、そこから漏れたりします。
また、オムツやパッドを何枚もゴワゴワと当てられる。
自分がされていると仮定してみて下さい。
違和感半端ない筈です。
真夏の熱帯夜とにそんなことされるなんて…
私は絶対に嫌です。。
頻繁にオムツ外しをして汚染してしまう入居者様がいると、それを問題行動と捉えてしまいがちですが
当人からしたら、違和感があって気持ち悪くて外してる場合もあります。
まずは、オムツやパッドを正しく使用すること。
そうすれば、自と汚染は減ります。
また、オムツやパッドもタダではありません。
無駄なコストを省く意味でも、乱用は避けるべきです。
ましてや、有料などオムツが個々の負担の場合は乱用や汚染はクレームに繋がります。
職場で無駄にパッドを乱用している場合は、少し考えてみて下さい。
まぁ、実際の現場にはどんなにちゃんと当ててもすぐに外してしまい、1日に何回も汚染して全更衣…
そんな人もいるので、難しいんですけどね。。