介護の「質」を高めようとすると、介護現場では何が起こるのか?
介護士K (@kaigo_kk) です。
介護の「質」を高めようとすると、介護現場では何が起こるのか?
「介護職の質の向上」等とよく言われていますが、実際に介護の質を高めようとすると、介護現場でどんな事が起こるのか説明します。
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介護の「質」を高めようとすると起こる事
介護現場の負担が増える
質の良いサービスには労力が伴うため、手厚くすればする程、介護職員の負担が増えます。
そうなると、休憩の確保が難しくなります。場合によっては早出・残業・休日出勤が増えます。
知人の勤める施設は、リーダーがより良い介護を追求した結果、休憩が殆ど取れない状態になったそうです。業務の合間にサッと食事を取るのが精一杯だと…
そんな状況に嫌気がさした職員が一斉に辞め、今ではトイレに行く暇すら無いような状況になったと。知人も今月いっぱいで退職するそうです。
より良い介護を求めるリーダーにとっては良いかも知れませんが、他の職員にとっては不幸ですよね。一部の人間のモチベーション・感情を業務に組み込む悪い例です。
介護職員を守ることが最優先
当然のことですが、介護現場は介護職員がいないと成り立ちません。
- 休憩時間の確保
- 休日の確保
これらを最低条件とした人員配置・タイムスケジュールを組み立てた上で、出来る範囲で介護の質を高める。これがベストです。そうしないと、介護職員は絶対に定着しません。
よく「現実離れした理想論」を掲げる人がいます。
あなた達はそれで良いかも知れませんが、介護職員全員が同じモチベーションとは限りません。寧ろ、そんな人は圧倒的少数です。
何が良い悪いではなく、色々な価値観が集まって介護現場は成り立っています。現実を見ましょう。
うちは「質の高い介護」を徹底しています。休憩が取れない時もありますが、それもこれも入居者様のためです。私たちと一緒に素晴らしい介護をしませんか?
面接に行った施設のトップがこんな事を言っていたら、120%ブラック介護施設なので、絶対に働いちゃダメです。
こんな施設はすぐに辞めろ!「ブラック介護施設」を見極めるポイント3選
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介護士は定時で上がりたい
私は、責任の伴う立場であれば多少の労力負担は仕方ないと思っています。ただ、もし休憩・休日を「奉仕の精神」で削れと言われたら、即辞めます。
今の職場も人手不足で日々大変ですが、休憩・休日はしっかり確保してくれています。やむを得ず残業が必要な日も、最小限の時間に止めてくれています。
一般の介護職員にお金と休日どちらを取るか聞くと、7割くらいが「休日」と答えます。残業して稼ぎたいたいという人もいますが、少数です。SNSでも概ね似たような反応です。
多くの人は定刻がきたら1秒でも早く帰りたいと思っています。そんな人たちに「奉仕の精神」で時間を捧げろ等というのは的外れです。
「モチベーション」といった便利な言葉で片付ずに、現実を見ましょう。
個々のスキルや知識の向上は必要です。それと同じくらい業務の効率化は必要です。