1つの職場しか知らないのはダメな事?
介護士K (@kaigo_kk) です。
以前から違和感MAXだった事書きます。
最初に断っておきますが
- 堕落推奨
- 職権濫用推奨
ではありません。
どの介護現場にも、その施設でしか介護職の経験がない職員が1人はいると思います。
勤続15年、介護職員キャリアその施設だけみたいな。
派遣時代、同じ派遣の先輩が
ここの職員はダメだね。ここしか知らない人多いから。
と、よく愚痴っていました。
私は、最初に勤めた特養を3年半で退職したのですが、その理由は
他の施設や業態を見てみたい
というもの。
2年というリミットを決めて、派遣として働きました。
その頃は私も上の先輩のように
ここの職員はダメだ!
と、よく苛ついてました。
今思えば、当時は否定することで自分に価値を付けたかったのでしょう。
青いですね…
介護の仕事をする上で1番大切なのは【経験】であり、その観点からすると、1つの職場しか知らないというのはデメリットになります。
ただ、果たしてデメリットだけなのか?
私は違うと思います。
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勤続年数には価値がある
ただ長年ダラダラ勤めて、回りの足引っ張って、楽で居心地良くて居座ってるような職員には1ミリの価値もありませんが、組織内で必要とされている人財であれば、十分に価値はあります。
肩書きの有無に関係無く。
1つの職場に長年勤めるって、かなりのエネルギーが必要です。
柵も多いし、慢性的ストレスを抱えながら、時には精神すり減らしながらも続けていけるって
かなり高度なスキルです。
私、ここしか経験無いから自信なくて…
と思っている人、自信持って下さい。
それは立派な能力であり、あなた達が介護現場を支えているのです。
勤続年数は評価に繋がる
環境によるので言い切れませんが、長年勤めていれば少しずつ給料が上がっていきます。
肩書きが付けば尚のこと。
介護職は薄給と言われてますが、しっかりとした母体の法人で長年働いている人は、結構な給料を貰っています。
若くして家建てて子供数人、奥さんパートみたいな知人結構います。
勿論、皆やり手ですが。
稼げるというのは立派な能力なので、これも自信を持って良いと思います。
いつまで経っても成長せず、回りの足を引っ張ってばかりの人間は、何年経っても大して稼げません。
転職時に評価される
能力高くて転々と渡り歩いている人より、1つの職場に長く勤めている人のほうが信頼される場合があります。
介護現場において1番ネックなのは
すぐに辞められること。
面接時、職務経歴欄の記載がやたら多い人は、どんなに有能でも首を傾げてしまいますが、逆に前職で15年とか書かれていると、それが決定打になったりします。
年齢や働き方、人間性によって大きく異なるので一概には言えませんが、こういう観点があるのは事実です。
回りの声は気にしない
日々時代は変化していきます。
終身雇用は昭和の遺物!
これからは個人能力がモノ言う時代!
などと言われ【忍耐力】みたいな言葉を否定したり、毛嫌いする人も増えてきました。
『石の上にも3年』とか言うと
は?何それ美味しいの?
みたいな。
個人能力に関しては私も同感で、1人で何かを生み出す能力は追求すべきだと思います。
ですが、考えてみて下さい。
組織にしても個人にしても、何かを成そうとした時には、必ず【忍耐力】は必要です。
それ自体を苦と捉えるか否かはその人次第ですが、それを抜きにして
【忍耐力】とか古っwww
とか軽々しく言って何もできない人間の言葉なんて、何の重みもありませんよね?
最後に
私の知人で、介護歴20年、1つの職場しか知らないで施設で介護長をしている人がいます。
回りの評価は様々で、外部から転職してきたベテランなどからは
何であんな何も知らない人がトップなんだ!
と不満が上がることがあるそうです。
ただ、そう言う人たちに言いたい。
知人は、その組織に長年勤め、その組織で働く上で必要な能力を人一倍身に付け信頼を得た結果、肩書きを与えられ人より多くの給料を稼いでいます。
稼げるということは、社会人としての能力が高いということです。
回りが言うように、足りない部分を補填する必要はあるかも知れません。
ただ、外野の野次レベルで騒いでるだけの連中には、逆立ちしても出来ない責任と仕事量を負っているのは事実です。
その環境でしか通用しなくても、そこで通用する能力を身に付け定年まで勤め上げるのも、1つの素晴らしいキャリアだと思います。
そう簡単に真似できるものではありません。
視野が狭くて良いと言っているわけではありません。
ただ、たかだか数十年くらいで人間の根底の価値は変わりません。
1つの環境しか知らなくても、根本的な人間性に難がなければ、何の問題もありません。