2021/04/12

介護士K (@kaigo_kk) です。
転倒を防ぐのは【不可能】というお話。
最初に断っておきますが
介護現場は人手不足で忙しいんだから、そんなの無理に決まってる!
と言いたいわけではありません。
利用者家族でたまに
転倒させないで下さい!
と言ってくる人がいます。
契約の段階で伝えても理解せず、転倒があったら激怒してクレームみたいな。
その時の現場状況にもよりますが、基本的に介護現場で転倒を防ぐのは
不 可 能 で す
今回は
- 可能or不可能
- やるorやらない
は度外視して、介護施設で限りなく100%に近い確率で転倒を防ぐ方法を3つご紹介しましょう。
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①.ベッドに縛りつける
動けません。
動けないから立てません。
立てないから歩けません。
歩けないから転倒しません。
②.24時間マンツーマン
利用者の側で24時間監視。
少しでも動こうものなら
座ってて!!
と制止。
それでも動くなら
力ずくで抑え付ける。
動けないから転倒しません。
③.薬漬けにする
精神安定剤などを山盛り飲ませて寝たきりにする。
動けないから転倒しません。
はい。
こんな風にすれば100%に近い確率で転倒を防げます。
次に、防げそうで意外と防げない方法をご紹介しましょう。
ベッドを柵で囲む
赤ちゃん用のベッドのように、ベッドを柵で囲んでしまえばベッドから降りて歩く心配がないから、高確率で転倒を防げます。
ただ、無理矢理ベッドから降りようと柵を乗り越えて転落というリスクがあります。
車椅子に縛り付ける
頻繁に車椅子から立ち上がって歩こうとして危ないから、抑制帯で車椅子に縛り付けました。
これで立って歩けないから転倒を防げそうですが、何とか動こうと暴れた結果、車椅子ごと転倒して大怪我するリスクがあります。
転倒を防ぐ方法は?
極端ですが、介護現場で100%に近い確率で転倒を防ぐ方法をご紹介しました。
転倒を防ぐ最も効果的な対応は
身 体 拘 束
です。
直接的でなくても、言葉で威圧して抑制するのも立派な身体拘束です。
あなたの大切な家族がそんな風に扱われていたら、どう思いますか?
家族も勉強しなきゃダメ!
転倒があった事を連絡すると
お前らプロなのに何で防げなかったんだ!
と激怒してくる家族がいます。
気持ちは理解できます。
ただ、一個人としてそういう人たちに聞きたい。
アナタは生涯1度も遅刻することなく出社できますか?
人身事故で電車が遅延しても、交通事故で通行止めになっていても、台風で飛行機が飛ばなくても、何が起こっても時間通りに出社できますか?
それが出来ると言うなら、私は土下座して謝ります。
ただ、そんなの不可能じゃないですか?
絶対に転倒させないで!
とは、そういうレベルの要求なのですよ。
最後に
先日Twitterでこんな事を呟いたら、結構反応がありました。
『絶対に転倒させないで!』
という利用者家族を見ると、電車遅延して駅員にブチギレてる人を連想してしまう。
無理ですって。
— 介護士K (@kaigo_kk) June 8, 2019
あなたは大好きなプロ野球選手を待ち伏せして
なんで私が観に行った試合でホームラン打ってくれなかったの!あなたプロでしょ!!
ってキレます?
そういうレベルのお話なんですよ。