面会に来ないで下さい
介護士K (@kaigo_kk) です。
面会に来ないで下さい。
介護施設には、日々面会者が訪れます。
これから書くことに該当する方は
面会に来ないで下さい。
該当するとしたら、アナタは介護現場において【リスク】です。
家族の面会に行って何が悪い!!
感情的にならず読んでみて下さい。
高齢者とアナタの違い
高齢者は我々と違って免疫力が弱い。
そして、介護施設のような集団生活の場では、1人でも風邪を引くと高確率で蔓延します。
インフルエンザとかノロウィルスが蔓延したら最悪です。
インフルエンザをはじめとした感染症が大流行するこの時期は、どの介護施設でも徹底して対策をしています。
ここで1番難しいのが
外部からのウィルス侵入。
即ち
面会です。
面会者が菌を持ち込んで蔓延。
実は、介護施設で感染症が蔓延する1番の原因はココです。
面会者は自分が【リスク】であるという自覚を持って下さい。
そうでないと、大切な身内を危険に晒すことになります。
大袈裟ではありません。
今から書くことに該当する方は、面会に来ないで下さい。
体調が優れない
風邪とまではいかないけど、どこか本調子じゃない。
病院に行くほどでもないけど、少し咳が出る。
少しでも体調に異変を感じたら、面会へは行かないで下さい。
我々にとって大したことないレベルでも、高齢者に感染すると最悪は命に関わります。
仕事忙しくて中々時間作れなかったけど、今日は何とか行けそうだ。少し体調よくないけど、おばあちゃんの顔見たいし、喜んでくれると思うから面会に行こう!
来ないで下さい。
アナタは面会者ではなく【ウィルス】です。
体調が回復してから面会に行きましょう。
家族が風邪を引いている
自分は大丈夫だけど、子供が風邪で学校を休んでる。子供は連れていかず、自分だけ面会に行こう。
来ないで下さい。
子供の風邪が伝染ってる可能性があります。
高熱出ず自覚症状が殆どないインフルエンザもあります。
もしインフルエンザに感染していたら、アナタのせいで介護施設で蔓延し、多くの高齢者の命を危険に晒すことになります。
家族の体調が回復してから面会に来て下さい。
大袈裟だと思いますか?
ここまでの内容を読んで
大袈裟だ!!
失礼な奴だ!!
と思ってしまった人は、危機感が足りません。
介護施設側は、1%未満のリスクを排除することに注力しています。
交通事故と同じで、滅多に起きなくても、いざ起こると大惨事になります。
以前勤めていた特養で、ノロウィルスに感染している家族が面会に来たことが原因で、20名以上ノロウィルスに感染したことがありました。
職員も大勢感染しました。
こんな事が起こるのです。
面会時の注意点
ここまでで、どんな時は面会NGかはご理解頂けたと思います。
次は、面会に行く時の注意点を幾つかピックアップします。
1、マスク着用
風邪をはじめ多くの感染症の1番の感染ルートは【飛沫感染】です。
※飛沫感染とは、感染者が咳などをして、そのしぶきが飛んだり、乾燥して飛んだりして相手の口などに入り感染すること。
マスクをすることで、飛沫すること、飛沫を受けることを防げます。
2、手洗い・うがい
もしアナタがノロウィルスに感染していたら、手指にウィルスが付着しているかも知れません。
また、公共施設のトイレのドアや、手すりなど、多くの人が触れるものには菌が沢山付着しています。
介護施設の受付近くのトイレなどには
- 手指消毒用アルコール
- うがい用の紙コップ
が設置してあります。
手洗い&手指消毒、うがいをしてから、面会フロアに入りましょう。
3、子供の面会は控える
学校など集団生活の場では度々風邪などが蔓延する上に、子供は大人に比べて免疫力が弱いです。
感染症流行シーズンは、子供は面会に連れていかない方が良いです。
4、差し入れを控える
感染症流行シーズンは、生物や調理品の差し入れは止めましょう。
衛生面が不確かな上に、高齢者は免疫力が弱いため、胃腸炎や、最悪はノロウィルスに感染という事態になります。
以前うちの施設に
おばあちゃん大好きだから
と、刺し身をタッパーに入れて持ってきた家族がいたので、秒速で制止しました。
絶対にやめて下さい。
無知は人を傷付ける
介護施設で働いていて常々思うのですが、家族も勉強すべきです。
最低限の知識がないと、大切な家族を危険に晒したり、不特定多数の人に害を及ぼす危険性があります。
専門知識はいりません。
ここまで書いてきたことが理解できていれば十分です。
大切な家族を守るために、多少面倒でも最低限のことはしましょう。
感染症予防の基礎知識については
で解説しているので、是非ともご覧下さい。
最後に
我々のような専門職は勿論ですが、面会者である家族も自分自身が【リスク】であるという自覚が大切な家族を守ります。
介護施設に入所してる高齢者は、アナタが思っている何倍も弱い存在です。
アナタの不注意で人の命を奪うかも知れません。
大袈裟かも知れませんが、集中治療室に入るくらいの気持ちで面会に行くくらいが良いかも知れません。
アナタの家族は施設でピンピンしていても、隣の部屋の高齢者は明日をも知れぬ命かも知れませんから。
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