鬼滅の刃「煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)」の名言から考察する『理想の上司像』
介護士K (@kaigo_kk) です。
介護ブログなのに『鬼滅の刃』のことを書きます。
『鬼滅の刃』観てますか?
ご存知ない方のためにストーリーを簡単に説明すると…
大正時代、秘密結社が鬼退治をする話。
「鬼」退治というと勧善懲悪ヒーロー作品のように感じますが「人間ドラマ」です。
敵である「鬼」にも悲しい過去があったり、家族愛があったり、登場人物それぞれに物語があります。
登場キャラもそれぞれが魅力的で、子供から大人まで、世代問わず大人気な理由がわかります。
今回は『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の主役である煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)さんの名言から考察する『理想の上司像』について書いていきます。
(『鬼滅の刃』を知らない人にも伝わるように、物語の内容を知らないと理解できない台詞は要約して記載しています。実際の台詞と異なる箇所がありますので、予めご了承下さい)
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「煉獄杏寿郎」の名言から考察する『理想の上司像』
先ずは、煉獄杏寿郎(以下:煉獄さん)をご紹介します。ビジュアルはこんな感じです。
(出典:鬼滅の刃)
煉獄さんは、鬼退治の秘密結社トップクラスの実力者です。メッチャ強いです。
ただ…
- どこを見てるか分からない
- やたら声がでかい
- 人の話を聞かない
- テンションが独特
- 致命的マイペース
だいぶ「変わった人」です。
こんなタイプが上司だと振り回されそうですが、いざ勝負局面に入ると
- 圧倒的な個の力
- 指揮管理能力
がスバ抜けていて、物凄い頼りになります。
ここからは『無限列車編』における煉獄さんの名言を分析していきます。
煉獄さん名言集
「うまい!うまい!うまい!」
序盤、主人公たちが列車の中で煉獄さんと初対面します。
その時、煉獄さんは弁当を食べていました。
それだけなら普通ですが、隣の車両まで聞こえるような、他乗客もドン引きするくらいの大声で…
うまい!うまい!うまい!
と連発していました。
主人公たちが声をかけても無視して、大量の弁当を食べ続けていました。
ズバ抜けて仕事のデキる上司は「我が道」を突き進んでいるので、変わった人が多いです。
「知らん!この話はこれでお終いだな!」
主人公の質問に対して…
知らん!この話はこれでお終いだな!
一方的に話を終わらせ、全く関係のない話を始めます。
予想外の返答に主人公はアタフタしますが、全くお構いなし。
デキる上司は、不毛な問答を嫌います。
自分の知らない事や、質の低い質問はバッサリ切り捨てます。
相談をした時、反応が素っ気なかったり、スルーされた時は、質問の内容を振り返ってみましょう。
(※煉獄さんの場合、ただの「ド天然」という可能性大ですが…)
「考えても仕方のない事は考えるな」
「鬼」の罠にかかって眠らされてしまった煉獄さん。夢の中で、父親にショックな事を言われてしまいました。
その時、心の中で自分に向けて呟いた言葉。
考えても仕方のない事は考えるな
想定外の出来事でショックを受けた時、多くの人間は感情に支配され、思考停止します。
デキる上司は、想定外のトラブルが発生した時、感情に支配されず、すぐに冷さを取り戻し、今できる最善策を考え、即座に行動に移ります。
「余裕は無い!手短に話す!」
「鬼」の襲撃に遭い、状況が把握できずパニックに陥る主人公。そこに駆け付けた煉獄さんが発した言葉。
余裕は無い!手短に話す!
この後、的確な指示を出し、パニックに陥りそうな主人公を落ち着かせ、速攻で持ち場へ戻ります。
介護現場で例えるなら…
- 1人が転倒
- 1人が便汚染
- ナースコール&センサー鳴りまくり
みたいな状況で新人がパニックになっている時、上司が颯爽と現れて…
君は看護師を呼んで転倒した人の対応に当たれ!俺はナースコールやセンサーを対応しながら、便汚染の対応に当たる!
こんな的確な指示をしてくれたら、新人は心強いですよね?
一見「変わり者」の煉獄さんですが、いざという時は絶大なるリーダーシップを発揮します。
「君と僕とでは価値基準が違う」
主人公たちが力を合わせて「鬼」を1匹退治して安堵している時、追い打ちを掛けるように、ラスボス級の超強い「鬼」が襲来。
襲来するや否や「鬼」は手負いの主人公に襲い掛かります。そこに煉獄さんが割って入り「鬼」に一撃を喰らわせて退かせます。
「なぜ手負いの者から襲う?」
そう問いかけた煉獄さんに対して「鬼」は…
弱者は大嫌いだから先に殺そうと思った。お前は強そうだから気に入った。お前も「鬼」になれ。人間は老いるし死ぬが「鬼」には寿命が無い。「鬼」になって俺と永遠に戦い続けよう。
というオファーを持ちかけます。ひと通り話を聞いた煉獄さんが返した言葉。
老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ死ぬからこそ、たまらなく愛おしく尊いんだ。強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない。この少年は弱くない、侮辱するな。
君と僕とでは価値基準が違う。
「鬼」の理屈はメチャクチャで、議論できるレベルではありません。勧善懲悪ヒーロー作品なら…
お前は間違ってる!!
悪党め、成敗してくれる!!
と感情的に言いそうなものですが
煉獄さんは至って冷静です。
相手の考えを頭ごなしに否定せず「貴方はそういう考えなのですね。私はそうは思いません。私たちは価値観が違いますね」と伝える。
加えて煉獄さんは「君と僕」と言っています。
憎き相手にも関わらず「お前」「貴様」ではなく「君」と呼び、「僕とお前」のように自分が前ではなく。「君と僕」と相手を先に持ってきている。
とても紳士的です。
「俺は俺の責務を全うする」
ラスボス級の「鬼」はメッチャ強い上に『鬼滅の刃』という作品における「鬼」は、傷を受けても秒で回復するというチート設定です。
一方の煉獄さんは生身の人間のため、ダメージは蓄積していき、次第に劣勢に。
「鬼」は再び「鬼になれ!」と誘惑しますが、それに対して煉獄さんは…
俺は俺の責務を全うする。ここにいる者は誰も死なせない!
満身創痍の状態にも関わらず、全責任を取り、全員を守ると宣言。
こんな事を言える上司は滅多にいません。
「時間の流れは止まってはくれない。共に寄り添って悲しんではくれない」
クライマックスで煉獄さんが主人公たちに伝えた言葉。
これは歴史に残る名言なので、ノーカットで掲載します。
胸を張って生きろ。己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。歯を喰いしばって前を向け。君が足を止めて蹲(うずくま)っても、時間の流れは止まってくれない。共に寄り添って悲しんではくれない。
この言葉は人生の核心をついています。
職場の不満を言っても、給料安いと嘆いても、嫌な上司にストレス抱えても、そにうち誰かが認めてくれたり、状況が好転すると根拠のない期待しても…
何も変わりません。
「現状を嘆くだけでは何も変わらない。現状を打開したいなら考えて動け」
人生の核心です。そして、厳しい言葉だけで終わらず…
心を燃やせ。歯を喰いしばって前を向け。
と発破をかけてくれています。この台詞だけを見ると「体育会系」ですが…
- 圧倒的な個の力
- 指揮管理能力
が備わっていて、行動で示してくれる人の言葉は、説得力が違います。
一歩目を踏み出すには勇気が必要です。
やらなきゃダメだと解っていても、なかなか踏み出せないのが人間です。
そんな時、信頼できる人が背中を押してくれたら、心強いですよね?
一見変わり者で、我が道を突き進んでいるようで、知的で無駄がなく、紳士的で面倒見が良い。
煉獄さんは正に「理想の上司」です。
こんな上司がいたら幸せですよね。
最後に
鬼滅ブームに全力で乗っかってみました。
蓋を開けてみたら、考察というより「私の感想」になってしまいましたが…
煉獄さんの言葉は、介護職に限らず、人生の指南になるハズです。
余談ですが煉獄さんの年齢…
二十歳です。
どんな人生を送ったら、こんな立派になれるのか(そして個性的キャラになるのか)知りたいです。。