こんな施設はすぐに辞めろ!「ブラック介護施設」を見極めるポイント3選
介護士K (@kaigo_kk) です。
こんな介護施設は即・辞表を出しましょう。
根拠に基づいた「ブラック介護施設」の見極めポイント。
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ブラック介護施設を見極めるポイント
1.残業代が支払われない
- 残業:1日8時間、週40時間を超えた労働
- 深夜労働:22時~翌5時までの労働
- 法定休日出勤:法定休日の労働
上記の労働をした場合には、1時間当たりの賃金(基礎時給)に割増賃金が上乗せされて支払われなくてはならない。
具体的には…
- 時間外労働:1.25倍
- 法定休日労働:1.35倍
- 深夜労働:1.25倍
- 時間外労働+深夜労働:1.5倍
- 法定休日労働+深夜労働:1.6倍
「時給1000円」だとしたら…
- 時間外労働(残業):時給1250円
- 時間外+深夜労働 :時給1500円
支給されるといったルールです。給料明細を確認して電卓を弾いてみて下さい。
ここで一番の悪は「サービス残業」です。
人手不足のため、勤務時間より早めに出勤して仕事をしたり、勤務後に残って夜勤者の仕事を手伝う…といった「サービス残業」が当たり前の介護施設があります。
善意による行動であっても、それが当たり前になっていたり、管理者がそれを黙認しているような介護施設はブラックです。
「入居者様のため」「みんなで力を合わせて」みたいな言葉を利用してやりがい搾取をするような介護施設にありがちなパターンです。
このような状況では、介護士は消耗するだけで一切報われません。
2.休憩が取れない
-労働基準法第34条 1項-
使用者は、労働時間が
6時間を超える場合は45分以上
8時間を超える場合は60分以上
の休憩時間を労働者に与えなければならない。
休憩時間が全く取れないというのは超絶ブラックなので、今すぐに辞表を出しましょう。
ここで問題なのは…
-労働基準法34条 3項-
使用者は、休憩時間を自由に利用させなくてはならない。
ココが守られていない介護施設は結構あります。具体的には…
- 入居者と食事する時間が休憩時間
- 休憩時間仕事しないと終わらない
- 夜勤の仮眠時間にナースコール対応
- 夜勤の仮眠時間に電話対応
- 夜勤の仮眠時間に見守り
1人で夜勤を回すワンオペ夜勤の施設は、こんな状況が結構あります。
派遣時代に勤めた施設がコレで、仮眠休憩なのにナースコールが鳴ったら対応しなくてはいけないし、不穏な入居者がいたらマンツーマンで見守りをしなくてはいけない…といった感じで、休憩した気がしませんでした。
むしろ、何事もなく丸々休憩を取れるのが「奇跡」といった感じで、朝方出勤してきてスタッフにその事を伝えると「ラッキーだったね」と言われる始末。当然、眠ることなんて出来ませんでした。
そして、個人的に労働基準法の「落とし穴」と感じるのが…
-労働基準法第34条 1項-
労働時間が8時間を超える場合は、最低でも1時間以上の休憩を与えなくてはならない。
最低でも1時間以上というのは「1時間ジャストで問題ない」という事。
つまり16時間夜勤でも1時間休憩を与えれば労働基準法違反にならないという事。
16時間夜勤で休憩1時間って…かなりハードです。私なら辞めます。
違反ではないので、こういう施設は普通にありますし、私自身そういう施設で働いた経験があります。
全然問題ないという人は別ですが、私のように「それはちょっと…」と思う方は、面接時に必ず確認して下さい。
今の職場がこんな感じで「ブラック」だと感じてる方は、一度「就業規則」を全部読んでみて下さい。ちなみに、就業規則が無い、見せてくれないとい職場は完璧な「ブラック」です。
3.「変なルール」がある
遅刻したら罰金
「3回遅刻したら罰金10000円」みたいな、変なルールがある施設は「ブラック」です。
理由次第で「有給」却下される
雇用者側には時期変更権というものがあり、人手不足だったり、休み希望が重なってしまい、全員の希望を聞くと物理的に勤務が組めないような場合、有給申請者に有給取得時期をずらしてもらう交渉をする事ができます。
その際に任意で理由を聞かれる事がありますが、答えたくない場合は「私用」といえば問題ありません。しつこく理由を聞かれたり、理由次第で有給申請を却下されるような施設はブラックです。
お気に入りの職員だけ有給を取らせて、嫌いな職員には取らせないような差別をする施設は超絶ブラックです。
変なルールが1つでもある職場は要注意です。
ブラック施設の見極め方~番外編~
別の観点についても簡単に触れておきましょう。
常に求人広告を出している
言うまでもないですが「常に人手不足」という施設で、絶対に理由があります。お決まりの文言は
- アットホームな社風
- 若手が活躍する職場
- やりがいある仕事
です。
当日即採用になる
1秒でも早く人手が欲しいくらい人手不足という事です。人間関係に致命的な難がある、想像を超えた激務といった可能性があります。
職員の態度が悪い
面接官が不愛想、職員が挨拶をしない…こんな施設は入居者にも同じような対応をしている場合が多いです。第一印象で感じの悪い職場で働きたいと思いませんよね。
「介護職員処遇改善加算」を取っていない
こういう施設、実は結構あります。事前に確認しましょう。
今さら聞けない『介護職員処遇改善加算』のしくみ
『介護職員処遇改善加算』についてシンプルに解説します。「支給額に納得がいかない」「自分は支給対象なの?」よくある質問にお答えします。存在は知ってるけど、意外と中身は知らない『介護職員処遇改善加算』。これを見れば理解できます。
自分の職場が「ブラック」だった場合
アナタの職場がブラックだった場合…
- 上司に相談する
- 労働基準監督署へ連絡する
- 転職
という3つのアクションがあります。一番お勧めなアクションは確実に状況を変えられる転職です。
介護士の「転職」のススメ【介護系転職サービス】
お勧めの「介護系転職サービス」のご紹介です。メリットだけでなく、デメリットについても書いています。今後のキャリアプランの参考になる筈です。
最後に
ここまで書いてきましたが、最終的に判断するのはアナタ自身です。
ベンチャー企業のスタートアップのように、誰が見ても「超絶ブラック」な労働環境でも、活き活きと仕事をしている人はいます。
仕事に対する価値観は人それぞれなので、そういう人間が「おかしい」等と否定するつもりは一切ありません。
ただ、確率論として「ブラック介護施設」は多くの介護士を疲弊させ、心身ともに追い込みます。人生が壊れてしまう前に、行動しましょう。
ブラック企業を『辞められない』人の心理【現状維持バイアス】
介護業界にもブラック企業は存在します。これを読めば、ブラック企業から抜け出せない人が陥る「深層心理の罠」に気付くことができます。