介護士が年収【100万円】アップする方法①
介護士K (@kaigo_kk) です。
介護士が【確実】に年収アップする方法。
「給料、上がらないかな…」
と思ったことありますよね?
人手不足で激務の中、人間関係に悩み、心身擦り減らして、一生懸命働いているのに、それに見合う給料が貰えない…
「今の給料に満足です!!」
「何の不満もありません!!」
という人は、あまりいませんよね?
介護職で組織する労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」が2019年に実施した「就業意識実態調査」の結果によると…
- 全産業:年収463万円
- 介護職:年収359万円
介護職の給料は、全産業平均と比較して凡そ「月収8万円」「年収100万円」低いというのが統計的な事実です。
今回は、なぜ介護職の給料は上がらないのかを説明した上で、行動すれば確実に年収アップできる方法をご紹介します。
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介護士が「確実」に年収アップする方法
具体的プランを説明する前に、なぜ介護職の給料が上がらないのかを説明します。
介護職の給料が上がらない理由
介護職員の給料は大部分が介護報酬から支払われます。介護報酬は3年に1度、国が決めています。
介護報酬を受け取った事業所は、その中から給料を支払います。
- 一般企業:自由な価格競争
- 介護事業:介護報酬の範囲内
介護事業は給料が上がりにくい仕組みなのです。
「介護って、業態によって給料の差があるよね?」
一般的に、要介護度の高い利用者が多いほど介護報酬は高くなります。要介護度の高い利用者の多い
- 特養(特別養護老人ホーム)
- 老健(介護老人保健施設)
の給料が比較的高いのは、そのためです。
介護事業は根本的に給料が上がらない仕組みなのです。
「一生報われないじゃん!!」
と思った方、安心して下さい。
- 年収300万円 → 年収1000万円
は無理かも知れませんが…
- 年収300万円 → 年収400万円
くらいなら、今の働き方をキープした状態で実現可能です。
給料アップする「確実」な方法
介護士が確実に給料を上げる方法は…
- 起業
- 副業
- 転職
この3つです。今回は行動すれば誰でも実現可能な「転職」にフォーカスして、確実な方法を4つご紹介します。
1.介護福祉士
介護唯一の国家資格である介護福祉士を取得しましょう。資格を持っていると資格手当がつきます。
- 初任者研修
- 実務者研修
これらも資格手当がつきますが(※つかない事業所もあります)、介護福祉士ほど高くはありません。
資格手当は…
- 5,000円~10,000円
くらいが相場です。派遣の場合は時給が変わってきます。
「10,000円/月」資格手当が付けば…
- 12万円/年
- 120万円/10年
同じ業務、同じ責任の仕事をしていても、これだけ給料が変わります。資格取得には労力・コストがかかりますが、長いスパンで見たら余裕で回収できます。
「資格手当が無い!!」
「手当が月1,000円しか付かない!!」
そんな事業所に勤めている方は、資格手当がしっかり付く事業所に転職しましょう。
- 0円 → 5,000円
- 1,000円 → 10,000円
劇的な変化ではないかも知れませんが、積もり積もると大金です。
2.夜勤手当
介護職員の給料を大きく左右するのは夜勤手当です。
夜勤手当が5,000円で5回夜勤をすれば…
- 5,000円×5回=25,000円
が基本給に上乗せされます。もし夜勤手当が「10,000円/1回」の施設に転職すれば…
- 10,000円×5回=50,000円
同じ夜勤でも手当が2倍になります。
「2019年介護施設夜勤実態調査結果」によると、正規介護職員の夜勤手当の平均額は…
- 2交代制勤務:6,125円
相場平均は…
- 5,000円~7,000円
くらいです。
ただ、最近は10,000円を超える夜勤手当を支給する事業所も増えてきています。
夜勤手当が15,157円という老健もあれば、1500円というグループホームもあります。
統計的事実としてこれだけの差があります。転職で夜勤手当が上がれば、給料は確実に上がります。
(夜勤のない介護職員の皆さん、ゴメンナサイ…)
3.介護職員処遇改善加算
介護職員処遇改善加算(以下:処遇改善)を申請、支給されている事業所に勤めていれば、加算分が給与に追加支給されます。
加算区分や事業所の支給基準にもよりますが…
- 10,000円~20,000円
くらい毎月の給料にプラスされます。
10,000円/月 なら…
- 12万円/年
- 120万円/10年
20,000円/月 なら…
- 24万円/年
- 240万円/10年
処遇改善を申請している事業所は凡そ90%です。
(※参考:令和2年度介護従事者処遇状況等調査の実施について(案)-厚生労働省)
殆どの事業所が申請しているので、多くの介護職員が支給されていますが、支給額は事業所の裁量なので、支給額が多い事業所に転職すれば、給料は上がります。
- 1,000円 → 10,000円
- 5,000円 → 20,000円
こんな感じで変わったら、大きいですよね。
支給額は、きちんとした事業所であればホームページに記載されていますし、聞けば教えて貰えます。今の職場の支給基準を知りたい場合も、聞けば教えてくれますし、就業規則に記載されています。
(※介護職員処遇改善加算について詳しく知りたい方はクリック)
4.特定処遇改善加算
特定処遇改善加算(以下:特定)は「勤続10年以上の介護福祉士に、月8万円、もしくは年収440万円を超える金額を支給する」ことを掲げた制度です。
処遇改善に上乗せする形で支給されるもので、申請・支給されている事業所に勤めていれば、加算分が給与に追加支給されます。
支給額は平均で…
- ベテラン介護職員:21,700円
- その他の介護職員:9,339円
- 出典:2019 年度介護報酬改定₋介護職員等特定処遇改善加算アンケート結果について/独立行政法人 福祉医療機構
申請している事業所は、凡そ63%です(※参考:令和2年度介護従事者処遇状況等調査の実施について(案)-厚生労働省)
上記平均を参考に、支給を受けていない事業所から受けている事業所へ転職した場合、ベテラン介護職員なら…
- 20,000円/月
- 24万円/年
- 240万円/10年
「8万円/月」上乗せ支給している事業所なら…
- 80,000円/月
- 96万円/年
- 960万円/10年
年収100万円アップ、10年で10000万円。やばいですよね…
支給基準は事業所の裁量なので…
- 勤続10年
- 業界歴10年
- 介護福祉士資格が必須条件
条件は事業所によって異なります。
支給額は、きちんとした事業所であればホームページに記載されていますし、聞けば教えて貰えます。今の職場の支給基準を知りたい場合も、聞けば教えてくれますし、就業規則に記載されています。
「合わせ技」で年収アップ
ここまで紹介してきた…
- 介護福祉士
- 夜勤手当
- 介護職員処遇改善加算
- 特定処遇改善加算
これら4つの条件を組み合わせて、シミュレーションしてみましょう。
介護業界歴15年の介護士Kが転職したとします。今まで勤めていた事業所は…
- 介護福祉士手当:5,000円/月
- 夜勤手当:5,000円×5回=25,000円
- 処遇改善:5,000円/月
- 特定:0円/月
- 毎月の上乗せ額:35,000円
転職先の事業所は…
- 介護福祉士手当:10,000円/月
- 夜勤手当:10,000円×5回=50,000円
- 処遇改善:20,000円/月
- 特定:20,000円/月
- 毎月の上乗せ額:100,000円
「35000円 → 100,000円」にアップしたことで…
- 65,000円/月
- 78万円/年
- 780万円/10年
年収およそ80万円アップです。
「65,000円/月」アップすれば家賃浮きます。
ザックリした例なのでこんなに上手くいく保証はありませんが、今の仕事量をキープした状態で給料アップすることは、物理的に可能という事です。
そして、全て調べれば得られる情報です。
多少の時間・労力は伴いますが、コストは0円です。良い転職先が見つからなければ、今の職場を続ければ良いだけなので、リスクも0です。
少しでも現状を変えたい方は、自身の望む条件を踏まえた上で、徹底的にリサーチしましょう。
(介護士Kお勧めの介護転職サイトは下のほうに載ってます)
注意点
今回は「物理的に可能」な方法を紹介してきましたが…
- 福利厚生
- 人間関係
- 働きやすさ
などの要素は一切含まれていません。
資格手当、処遇改善の支給額が高くても「基本給」が低かったり…夜勤手当が高くても「夜勤回数」が少なかったり…金銭面では理想的でも、サービス残業横行、人間関係最悪…
これでは本末転倒です。
理想的な職場は人それぞれ違います。今回の内容を踏まえた上で「自分に合った」職場とは何か、ぜひ考えてみて下さい。
個人的には、今の職場のメリット&デメリットを一度紙に書き出してみることをお勧めします。頭で考えるだけではなく、書くことで現状を冷静に分析できます。
(※介護士K推奨「自己分析」メソッドを知りたい方はクリック)
まとめ
介護士が「確実」に年収アップする方法
- 介護福祉士
- 夜勤手当
- 介護職員処遇改善加算
- 特定処遇改善加算
年収100万円アップも夢ではありません。
ギャンブルではなく「行動」すれば誰でも実現可能です。
情報収集に多少の労力はかかりますが、コスト・リスクは0です。
現状を変えたい方は、自身の望む条件を踏まえた上で、徹底的にリサーチしましょう。
この記事を切欠に、介護職員の皆さんの未来が少しでも明るくなったら嬉しいです。
後編はコチラ↓↓
介護士が年収【100万円】アップする方法②
介護士が【確実】に年収アップする方法を「2つ」ご紹介します。ただ、人によってはお勧め出来ないので、くれぐれも注意して下さい。