すべてを告白します
介護士K (@kaigo_kk) です。
私、過去に「病み」ました。
2020年からブログの方向性を大きく変えました。
切欠は「病んだ」ことです。
以前、この事について記事を書いて、多くの反響を頂きました。
ただ、あまりにも感情任せに書き綴ってしまい、自分で見るのも辛い内容になってしまった為、非公開の後に削除させて頂きました。
コメント・反応を下さった皆様、申し訳ございません。
状況が変わり、当時のことを冷静に分析できるようになったので、今、改めて私の経験を書くことにしました。
少々痛々しい内容になりますが、同じ境遇で苦しんでいる方の参考になると思うので、少々長いですが、よければ最後まで読んでやって下さい。
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私、病みました。
介護の仕事を始めたのは15年前。
当時、右も左も分からない状態から始めたので、数年間はがむしゃらでしたが、3年目くらいから色々思うようになりました。
「俺なら、こうするのに…」
職場・上司に対する不満が溜まっていきました。
「いつか、出世して自分のフロアを作りたい」
そう思うようになり、1箇所の施設経験だけでは足りないと思い、派遣社員として幾つかの施設を回りました。
その後、今の職場へ転職して“出世”を狙いました。
2年目、サブリーダーに抜擢
職場内でのキャリアは短かったのですが、仕事内容、幾つかの施設を経験してきた事が評価され、サブリーダーへ抜擢されました。
職場キャリアの長い先輩を差し置いて出世したので、私の指示だけ無視する、返事をしない等、最初は冷遇されました。
私自身、人生初の“肩書”であり、何もかもが初めての経験であった為、環境変化からダウンすることもありました。
こちらの記事で触れています。
あなたは、自分で「ストレス」を作っていませんか?【変化ストレス】
ストレスの原因の1つに「変化」があります。前向きに頑張っているのに調子が悪い…そんな人は「変化ストレス」の罠にハマっているのかも知れません…
今思い返しても結構大変でしたが
「誰にでも出来る仕事ではない」
という自負もあり、トータル的には充実していました。
5年目、リーダーに抜擢
当時のリーダーが退職するこになり、その代わりとしてリーダーへ抜擢されました。
前置きなく施設長に呼び出され
「何かマズい事したかな…」
とドキドキしながら事務所へ行ったら、奥の部屋へ通され、その話をされました。
話を聞いた時は口から心臓が飛び出しそうになりましたが
「これでやっと自分の意思が通せる!」
施設・上司への不満からスタートした出世願望、ようやく実現。
緊張と期待の入り混じった何とも言えない感情になりましたが、ワクワク感のほうが若干強く、期待に胸が膨らみました。
両親に報告したら
「おめでとう、頑張ったな」
と、すごく喜んでくれました。
あまり褒められずに育ってきたので、認めてもらえた嬉しさと、親孝行できたと思う気持ちで、初めて自分に自信が持てました。
リーダーの重圧
とはいえ、そう何もかも上手くいく筈はありません。
浮かれた気分は数日で消え、緊張と苦悩の日々が始まりました。
最も苦戦したのが“勤務表作成”
半年くらい自力で作れず、退職までの引継ぎ期間だった前リーダーにフォローしてもらい何とか作っているような状態でした。
フロア職員の質問、全てにおける最終決定…サブリーダーとリーダーとでは重圧が別次元でした。
上司や別フロアのリーダーに相談したり、とにかく何とかしようと足掻きました。
不器用で非効率な仕事をしていたので、定時に上がれる日は殆どありませんでした。
休日も家で勤務表を作るなど、プライベートを犠牲にしました。それでも
「自分にしか出来ない役割なんだ」
という自負があり、辛くはありましたが前向きでいられました。
アルコールに依存するようになる
少しずつリーダー業務に慣れていき、肩の力が抜けていきました。
とはいえ、出勤する度に何か起こったり、休日にスマホが鳴ったり…
時間の経過とともにON/OFFの切り替えが出来なくなっていきました。
仕事の日は
「今日は何もありませんように…」
毎回祈るような気持ちでした。
緊張、自分の不甲斐なさ…様々な感情が交差して、ストレスを捌き切れなくなっていきました。
そこで手を出したのが…
- アルコール
それまで全く飲まなかった訳ではありませんが、飲み会などで仲間たちと楽しく飲むといった“場の雰囲気”で飲むタイプだったので、1人で飲むことは殆どありませんでした。
いつ頃からかは覚えていませんが、毎晩飲まないと落ち着かない状態になりました。
- 焼酎
- ウイスキー
強いお酒をロックで飲むのが日課になりました。
「飲まなきゃやってられない、世の中の中間管理職は皆ストレスと戦っているんだ。平社員は負け組だ!俺はそういう奴らとは違うんだ!!」
自分にそう言い聞かせていました。
今思えば完全に“現実逃避”ですね。
仕事に支障が出る
アルコール依存の影響か“不眠症”に悩まされるようになり、熟睡できない日々が続きました。
アルコールは睡眠の質を落とすので当然の結果ですが、当時はそんな事にまで頭が回らず
- 眠れない
- アルコールの量を増やす
- 更に眠れなくなる
という悪循環に陥っていました。
ある時、勤務表が作れなくなりました。
慣れている仕事にも関わらず、何度作ってもちゃんとした物が作れず…
上司から
「何年やってんだ。しっかりしろ!」
と厳しく指導されました。
その時、頭の中で何かがプツンと切れた音がしました。
何度作ってもちゃんとした物が作れない為、勤務表作成から外されました。
「リーダーなのに勤務表も作れない…」
かろうじて繋ぎ止めていた自信が、完全にゼロになりました。
この頃から、アルコール、不眠症は更に悪化しました。
手を出してはいけないものに…
アルコールの量は日に日に増えていき、最終的に行き着いたのが
- ストロング系
巷で「合法ドラッグ」と揶揄されるように、ストロング系の依存性は高く危険です。
安価で、てっとり早く気持ち良くなれるので、毎日のように飲むようになりました。
家に着くまで待てず、帰宅途中に500mlのロング缶2本開けて、フラフラで帰宅するような日が続きました。
浴室で寝たり、玄関で寝てしまったり…散々でした。
不眠症も醜く、夜勤の日の昼まで眠れず、殆ど眠れずに夜勤へ行くこともしばしば。
次第に感情のコントロールも出来なくなっていき、仕事中に少しでもトラブルがあるとパニックになったり、プライベートでは些細なことで号泣してしまったり…
精神的に限界でした。
心療内科への受診を考えましたが、診断結果を聞いたら更にドン底に落ちそうだった為、勇気がありませんでした。
「降格にして下さい」
「これ以上リーダーを続けていく自信がありません。降格にして下さい」
勇気を振り絞って上司に伝えました。
アルコールのこと、眠れない事…すべて伝えました。
そこで上司は
「リーダーになれる人は一握り。折角ここまで出世したのに勿体ないよ」
「俺にもそんな時期があった。今がふんばり時だぞ」
受け入れるどころか叱咤激励されました。
冷静さを取り戻した今なら
「いやいや、無理なものは無理です」
と言えますが、当時は心身ともに疲弊していたので
「こんな駄目な俺でも、必要としてくれている人がるんだ」
と感じてしまい
「頑張ってみます」
と返事をしてしましました。
今思えば、ブラック企業から抜け出せない人の心理状態そのままです。
人間、本当にヤバい状態になると、冷静な判断が出来なくなります。
「ブラック介護施設」の被害者になる介護士の特徴2選【自己責任とは?】
ブラック介護施設の被害者になりやすい人には、2つの特徴があります。これを読んでドキッとする人は多いと思います。これを読めば回避策が解ります。
役職を降りる決意をする
頑張るとは言ったものの、精神的にはとっくに限界を超えていたので
- アルコールは更に増える
- 不眠症は更に悪化する
- 仕事は更にグダグダ
そんな私を見て流石にヤバいと思ったのか、再度上司と面談することに。
「K、悪かったな。とっくに限界だったんだな。君はどうしたい?」
そう言われた瞬間、涙が止まらなくなり、言葉にならない言葉で
「限界です…」
と伝えました。
その時、1時間くらい話しましたが、内容は全く覚えていません。
平社員になる
会議で正式に発表になり、新しいリーダーに引き継ぎを済ませ、翌月初から“平社員”になりました。
今の職場では殆どの時間を中管理職として過ごしてきたので、若干の戸惑いはありましたが、数ヶ月もすると慣れました。
毎日のように飲んでいたお酒は、その時のトラウマからかピタッと飲まなくなりました。
我慢している訳ではありませんが、事実上“禁酒”状態です。
心身をベストコンディションに戻すべく
- 筋トレ
- 半身浴
- 食事改善
をスタートし、少しずつ本調子に戻っていきました。
今は正真正銘、ベストコンディションです。
今思えば食生活をはじめ生活習慣もメチャクチャだったので、最悪な状態に拍車をかけていたのだと思います。
冷静に考えるとゾッとします。。
この経験から学んだ事
私には、中間管理職としての能力・適性がありませんでした。
努力で何とかしようとしたら潰れました。
人間は、向いてない事を続けると「病む」
能力の高い低いではなく、重要なのは“向き不向き”です。
- 名プレーヤーは名監督になれない
- 芸人として芽が出なかったけど、放送作家として大成功
という例もあるように
出世できない=能力が低い
ではありません。
“向き不向き”の問題です。
中間管理職として輝く人もいれば、平社員として輝く人もいます。
どちらが人間的に優れているという問題ではありません。
「モチベーション」がない事は続かない
今思えば、私が出世したかったのは
「俺の凄さを証明してやる!」
みたいな、若かりし頃にありがちな根拠不明の自己承認欲求でした。
出世して何を成し遂げたいとか、明確な目的・目標が全くありませんでした。
リーダーになってからその事に気付いて
「仕事をしていくうちに見つかるだろう。皆そんな感じなんだろう」
と思いましたが、何も見つかりませんでした。
私は「病むべくして病んだ」
- 向いていない
- モチベーションがない
こんな仕事を続けていれば、病むのは当然ですよね。
今なら、経験値として理解できます。
ただ、経験がないと実感できない上に、渦中で精神消耗している時は、気付けないんですよね。
これが解ったことが、人生最大の収穫です。
すべての介護士に伝えたい
私のような境遇で苦しんでいる人は多いと思います。
職種・職場環境など、様々な場面で困難にぶち当たっている人も多いでしょう。
誰もが、私のように病むリスクを抱えています。
私は運良く“潰れかけ”で済みましたが、完全に潰れてしまうと、最悪は社会復帰困難になります。
そんな仲間を大勢見てきました。
誰も助けてくれません。
介護士のあなたに、私のような失敗をして欲しくないので、平社員になった時からブログの方向性を変えました。
- 現場で使えるテクニックを知ることで、仕事ストレスを軽減できる。
- 心理学などの豆知識を知ることで、人間関係ストレスを軽減できる。
- 食生活改善することで、身体的ストレスを軽減できる。
- お金の不安を無くすことで、精神的ストレスを軽減できる。
- 笑うことでストレス発散できる。
- 適性を知ることで、いらぬ失敗を避けられる。
様々な方面からストレス対策をすることで、「病む」リスクを軽減できる。
知識を増やすことで、物理的失敗を回避できる。
読むことで、すべての介護士の
『QOL(生活の質)』
が上がるような情報を発信する。
これが「介護士Kのブログ」の狙いです。
最後に
長々と自分語りをしてしまってすみません。
もう大丈夫かと思っていたのですが、書いてる途中フラッシュバックして正直しんどかったです。
ここまで書いたのに、公開するか悩んでいます。
でも、この事実を公開しないと後悔しそうなので、公開ボタンを押しました。
リアルな感情を伝えたいので、誤字脱字以外の文章校正はしていません。
私の経験が、あなたのお役に立てたら嬉しいです。