ブラック介護施設の「殺し文句」
介護士K (@kaigo_kk) です。
ブラック企業の「殺し文句」知ってますか?
ブラック企業は、人々の心・身体を根こそぎ削り取った挙句、ゴミのように使い捨てます。
残念ながら、介護業界にも「ブラック企業」は存在します。
ブラック介護施設の餌食になったら、あなたの人生はメチャクチャにされます。
ブラック企業の餌食にならない為にも、ブラック企業を見極めるポイントをしっかり押さえておきましょう。
こんな施設はすぐに辞めろ!「ブラック介護施設」を見極めるポイント3選
ブラック企業を見極めるポイントについて解説しています。1つでも当てはまる場合はブラック企業かも知れません。あなたの職場は大丈夫ですか?
先日、久しぶりに親友Y君に会いました。
Y君は別業界ですが、ブラック企業から抜け出した経験者です。
彼の実体験をもとに、ブラック企業の「殺し文句」を紹介します。
この言葉が出てきたら要注意です。
スポンサードサーチ
ブラック企業の「殺し文句」
ブラック企業についてはご存知だと思うので、詳しい説明は省きます。
- 限界を超えた長時間労働
- 残業代未払い
従業員を思考停止に追い込み、奴隷のように酷使し、潰れたらゴミのように使い捨てる。
完全なる社会悪ですが、人間心理を巧みに突いてくるので、ブラック企業の泥沼にハマったら、抜け出すのは至難の業です。
親友の「ブラック企業」体験
親友Y君の話に戻ります。
Y君は、転職でブラック企業に入社してしまいました。
それ以前は定期的に飲みに行くなど、頻繁に連絡を取っていたのですが、その会社に入ってから、ピタッと連絡が途絶えてしまいました。
正確には、私が連絡をしても、電話は繋がらない、メール返信は来ない…といった感じ。
心配はしていましたが、私もその頃は中間管理職として忙しい日々を送っていたので、そこまで気にする余裕もなく、私から連絡することも次第に無くなっていきました。
ある日の夜勤明け。残業してヘロヘロで帰宅している途中、Y君から電話が鳴りました。
「お、珍しいな」
ビックリしましたが、声を聞くのは久しぶりだったので、嬉しくなってすぐに電話を取りました。
近況報告など色々話そうと思いましたが、彼の声を聞いた瞬間、言葉が出なくなりました。
「悪ぃ、あんまし時間ないんだわ。。」
声のトーンが今まで聞いた事のない、暗いというか、低いというか…
電話の声だけで、どんよりとした負のオーラが伝わってきました。
聞けば、今の仕事はほぼ毎日終電返り。
朝は6時起きで出社。
睡眠時間は平均2~3時間。
契約が取れてもい成果報酬は一切なく、契約が取れなかったらオフィスで怒鳴り散らされる…
そして、どうして契約が取れないか考えろと言われ、退社時間を過ぎても帰れる雰囲気ではなく、みな終電間際まで残って仕事をしていると。
日によっては、終電を逃して漫画喫茶に泊まるような日もあると…
「(完全にブラック企業じゃん!!)」
と思いましたが、オフィスから電話をしているようで、回りの目、限られた時間など、制約があったので…
「無理するなよ」
とだけ伝え、電話を切りました。
Y君は繊細な面もありますが、基本的には逞しく、自分の意見をハッキリ言えるタイプです。
そんな彼が、ブラック企業から抜け出せないというのが、どうにも腑に落ちませんでした。
Y君、ダウンする。
電話後、心配になりましたが、物理的に会うのは難しい上に、私も多忙だった為、また連絡を取らずに1年以上が経ちました。
ある日、Y君からLINEが入りました。
珍しいなと思って確認すると…
「今、体調崩して休職してる」
休職中なら会えるだろうと、入っていた予定をキャンセルして、会う時間を作りました。
久々に会ったY君は、別人のようなオーラを纏っていました。
眼には眼帯をしていて、怪我でもしたのかと聞くと…
「ストレスから網膜剥離になって、一昨日手術した」
と。。
休職期間中も毎日会社に電話するよう指示されているそうで、電話をすると…
「で、いつから復帰できるの?」
身体を心配をする言葉は一切なく、不機嫌そうに嫌味を言われると。
憔悴はしていましたが、休職したことで本来の冷静さを取り戻したY君は
「今、どうやって辞めるか考えている」
と話していました。
ブラック企業は、辞めると言ったら、あの手この手で、しつこく止めてきます。
そして、必ずこのような「殺し文句」を言ってきます。
ブラック企業の「殺し文句」
「辞めます」と話したら、ほぼ確実にこんな「殺し文句」が返ってきます。
君が辞めたら、残された人にどれだけ迷惑かかるか分かってる?
ただでさえブラック労働なのに、自分が抜けてしまったら、その負担が一緒に苦労してきた同僚に全てのしかかる…
こう言うことで、罪悪感を与えます。
ここでダメなら、他へ行っても通用しない。
ブラック企業は、社員を酷使・罵倒することで、社員の自己肯定感をゼロにします。
「お前は、仕事のできないダメな奴だ」
そう思わせておいて、いざ辞めると言われた時に
「ここでダメなら、他へ行っても通用しない」
と言ってきます。
自己肯定感ゼロな上に、憔悴して思考停止している状態でこんな事を言われると…
(自分の居場所は、ここしか無いんだな…)
と思ってしまいます。恐ろしいのは、それだけに止まらず…
(ここは、こんなダメな自分でも必要としてくれている…)
現実逃避を通り越すと、依存するようになります。恐ろしいマインドコントロールです。
ブラック介護施設でよくある「殺し文句」
ブラック介護施設は、上記に加えてこんなアプローチをしてきます。
あなたが辞めたら、入居者様が悲しむよ。
あなたが辞めたら、同僚が辛い思いをするよ。
優しいタイプの介護士はこんな事を言われると
(私が残れば、誰も辛い思いはしなくて済むんだ…)
と思ってしまい、辞めずに続けた挙句、最終的にダウンします。
入居者様の笑顔のためなら、大変な仕事も頑張れるよ!
人を笑顔にできる素晴らしい仕事、お金では買えない価値があるよ!
という寝言を言ってくる経営者もいます。
「うちの会社、ブラックかも…」と思ったら
会社以外の人に相談しましょう。
- 信頼できる家族・友人
- SNSで繋がっている人
身内には“無償の愛”のような感情があり、冷静な判断ができない場合があります。
聞く方も、変なプライドが邪魔をして素直に聞けない場合もあります。
SNSで繋がっているけど、文字だけでしかやり取りした事がない。
そんな人のアドバイスが刺さる事もあります。
身内と、そんなに親しくない他人、双方に相談しましょう。
そうすることで、現状を客観視できるようになります。
即・脱出する
ブラック企業と判った時点で、取るべきアクションはたった1つ。
即・脱出!!
これ以外はあり得ません。
今は退職代行サービスもあります。
使えるものは駆使して、今すぐに脱出しましょう。
心配しなくても、働き口はいくらでもあります。
身体を壊したら、そもそも働けなくなってしまうので、転職どころの騒ぎではありません。
介護業界は引く手数多です。
求人で溢れ返っています。
人間が病む時は、決まって逃げ場がない時です
解決の糸口さえあれば、潰れる事はありません。
ブラック企業の「殺し文句」を論破してみる
君が辞めたら、残された人にどれだけ迷惑かかるか分かってる?
「それはアナタ達が考えればいいことで、私には関係ありません。私が抜けたぶんは、アナタが片栗粉レベルまで身を粉にして頑張って下さい」
ここでダメなら、他へ行っても通用しない。
「それって、アナタの感想ですよね?」
あなたが辞めたら、入居者様が悲しむよ。
「入居者様が悲しまないよう、アナタが滅私奉公して下さい」
あなたが辞めたら、同僚が辛い思いをするよ。
「私1人抜けたところで、現場は回るでしょう?」
入居者様の笑顔のためなた、大変な仕事も頑張れるよ!
「お医者さんを紹介します」
人を笑顔にできる素晴らしい仕事、お金では買えない価値があるよ!
「お医者さんを紹介します」
ブラック企業の殺し文句は、根拠のない感情論です。オール無視して下さい。
最後に
途中で話が逸れましたが、Y君は無事にブラック企業から抜け出し、今は公私ともに充実した人生を送っています。
当時のことを振り返った時、彼は必ずこう言います。
「なんで、もっと早く抜け出せなかったんだろう?」
この言葉が、ブラック企業のヤバさを物語っていますよね。
私自身、彼ほどではないですが、ブラック企業に片足を突っ込んだ経験があります。
そういう時って、マジで冷静な判断が出来ないんですよ。
ブラック企業を『辞められない』人の心理【現状維持バイアス】
介護業界にもブラック企業は存在します。これを読めば、ブラック企業から抜け出せない人が陥る「深層心理の罠」に気付くことができます。