介護業界からの「人財流出」を防ぐには?
介護士K (@kaigo_kk) です。
これからの介護業界に一番必要なこと。
致命的な人手不足の介護業界。
- 2025年度:約32万人
- 2040年度:約69万人
介護士が不足するとの事。
69万人って、高知県の全人口(69万2065人)ですよ…
ヤバいですよね…
厚生労働省はこれに対して
- 介護職員の処遇改善
- 多様な人材の確保・育成
- 離職防止・定着促進・生産性向上
- 介護職の魅力向上
- 外国人材の受入環境整備
など、総合的な介護人材確保対策に取り組むと明言しています。
このテーマで語るときに
「介護業界に人を増やす」
ことが重要という人がいますが、最重要ポイントはそこではありません。
最重要ポイントは…
「今いる介護士の流出を防ぐ」
上記5つの中の
- 介護職員の処遇改善
- 多様な人材の確保・育成
- 離職防止・定着促進・生産性向上
- 介護職の魅力向上
- 外国人材の受入環境整備
ここを疎かにするとヤバいです。
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介護業界からの「人財流出」を防ぐ
介護業界内での転職はOKです。
離職される事業所は大変ですが、業界内で人が動くだけで、介護士の絶対人口は減りません。
問題なのは、今いる介護士が業界からフェードアウトしてしまう事です。
- 他業界と比べて低い給与水準
- 人手不足による激務
- 人間関係
これらの問題を根本的に解決するのは、ほぼ不可能です。
「この問題解決しないと、どうにもならないじゃん!?」
気持ちは分かりますが、この問題が解決できるなら、こんな大問題にはなっていません。
他業種に転職する人には、幾つかのパターンがあります。
- 他にやりたい仕事がある
- 介護職の給料では厳しい
このように、明確な目的がある人が出ていくのは仕方ありません。
問題なのは
- 人間関係に疲れた
- 激務に耐えられない
介護を続けたい人がフェードアウトしてしまうパターン。
これは、何としても阻止しなくてはなりません。
介護業界から「人財流出」を防ぐには?
厳しいことを言うようですが、この問題は他力本願ではどうにもなりません。
解決するためには、介護士1人1人が、自分を守る術を身につけるしかありません。
例えば
「職場の人間関係が辛いけど、どうしたら良いか分からない」
「今の職場は不満だけど、良い転職先の見つけ方が分からない」
現状に不満があるけど、解決策が分からない。
これは例えるなら
「筋トレを始めたいけど、何から始めたら良いか分からない」
「資産運用を始めたいけど、何から始めたら良いか分からない」
と言っているのと同じ。
圧倒的な情報不足です。
介護の仕事を続けたいなら、自分に合った職場・働き方を根本的に理解する必要があります。
自身に合った職場が分からない人は、こちらの記事を参考にしてみて下さい。
仕事を「辞めたい」と思った時、全人類にやって欲しい事
仕事を「辞めたい」と思った時は、紙にメリット・デメリットを思いつくだけ書き出してみて下さい。書くことで、現状を冷静に分析することができます。
書き出してみると、あなたが求めているものが見えてきます。
「ブラック企業」の実態を理解すべし
今いる職場が地獄だと思って転職したら、次の職場が、その上をいく大地獄だった…笑えませんよね。。
今まさに辛い人は、そんな時こそ冷静になる必要があります。
先ずは、徹底したリサーチをしましょう。
特に、絶対に働いてはいけない「ブラック介護施設」の特徴はしっかり理解しておきましょう。
こんな施設はすぐに辞めろ!「ブラック介護施設」を見極めるポイント3選
ブラック企業を見極めるポイントについて解説しています。1つでも当てはまる場合はブラック企業かも知れません。あなたの職場は大丈夫ですか?
ブラック企業を舐めてはいけません。
どんなに冷静な人でも思考停止に追い込み、ボロボロになるまで酷使して、使い捨てるのがブラック企業です。
私の親友も、ブラック企業に潰されるところでした。
ブラック介護施設がよく使う「殺し文句」について【要注意】
ブラック企業がよく使う「殺し文句」について。親友のブラック企業体験談をもとに、ブラック企業のヤバさ・解決策について解説します。
あなたは、絶対に被害者にはならないで下さい。
「お金」がネックという人は
「今の職場は働きやすいけど、給料が…」
という人は
- 介護職員処遇改善加算
- 特定処遇改善加算
などの加算をしっかり取っている介護施設を探してみて下さい。
これで、給料はかなり変わってきます。
以下の2つの記事に、制度の詳細、分かりやすい金額のシミュレーションを載せています。
知っておいて損はない知識なので、この機会に覚えてしまいましょう。
今さら聞けない『介護職員処遇改善加算』のしくみ
『介護職員処遇改善加算』についてシンプルに解説します。「支給額に納得がいかない」「自分は支給対象なの?」よくある質問にお答えします。存在は知ってるけど、意外と中身は知らない『介護職員処遇改善加算』。これを見れば理解できます。
『特定処遇改善加算』とは?
『特定処遇改善加算』とは何か?月額8万円、年収440万円に アップというのは本当なのか?これらの疑問に、どこよりも簡単に解説します。
日頃から「情報収集」すべし
私も経験がありますが、精神的に衰弱している時、人間は回りが見えなくなります。
ブラック企業から離脱できない人の心理に似ています。
ブラック企業を『辞められない』人の心理【現状維持バイアス】
介護業界にもブラック企業は存在します。これを読めば、ブラック企業から抜け出せない人が陥る「深層心理の罠」に気付くことができます。
こういう時、冷静さを取り戻すキッカケになるのが情報です。
同業他社の知人の話を聞いたり
他業界の人の話を聞いたり
SNSで情報収集したり
そこまで気合を入れなくても、友達と会って話をするだけで、気分が晴れて、冷静さを取り戻せたりします。
辛い時に心身ともに引きこもるのは危険です。
外に助けを求めましょう。
今の職場に不満がある方は、日頃から転職情報をチェックしておきましょう。
自分の能力を100%発揮できる職場で働きたい
自分に合った職場を探す上で重要なのが
- ペース
どんなに素晴らしい職場でも、自分に合わないペースの職場で働くのは苦痛です。
レクリエーションの得意な介護士が、レクリエーションのない療養病棟で1時間に20人のオムツ交換をするのは、地獄ですよね?
どんなに人間関係が素晴らしい職場であっても、続きませんよね?
良い事業所だから、誰にとっても働きやすい職場とは限りません。
自分のペースを把握しておきましょう。
介護士の職場選び「最重要」ポイント
介護士が職場選びをする際の「最重要」ポイントとは?
結局は「自分で何とかする」しかない
タイトルを見て読みはじめた人は
「結局は誰も助けてくれないんかい!?」
と思われたことでしょう。
その通りです。
介護業界から「人財流出」を防ぐ方法は
『自分で何とかする』
- 自分の求めるものを理解して
- 徹底的に情報収集をし
- 罠を回避して
- 理想の現場を見つけて
- 自分らしく仕事をする
各々がこれが出来れば、業界から人は流出しません。
他力本願を捨てて、自力本願になる。
筋トレをしたいけど、辛いのは嫌だし、毎日続けるのは無理。これさえ飲めば、1週間後腹筋シックスパックになるサプリ売ってないかな?
そんな物があれば、人類皆ムキムキです。
介護士1人1人が、自分に合った職場で、自分らしく仕事をする。
遠回りのようで、実は1番の近道です。
他人・社会に期待せず、自分の人生を勝ち取りましょう。
このブログでは、そんな切欠になるような記事を、これからもガンガン書いていきます。