介護士Kのブログ Written by 介護士K

認知症高齢者の『問題行動』は簡単に作れる

介護の仕事

介護士K (@kaigo_kk) です。

認知症高齢者の『問題行動』は簡単に作れます。

認知症高齢者の『問題行動』には

  • 徘徊
  • 介護拒否
  • 暴力行為
  • 異食(食べ物でない物を食べる)
  • 性的異常言動

などがあります。

例えば、介護現場でよくあるのが

異食(いしょく)

テッシュペーパー等、食物でない物を食べようとする、又は食べてしまうこと。

紙ならまだしも、手指消毒用のアルコール、ハイター等の塩素系漂白剤を飲んでしまったという事例もあります。

オムツのギャザーを破って食べてしまい、お腹の中で水分を吸ってパンパンになり、緊急搬送になった方もいました。

介護現場は、なかなか壮絶です。

今回は、そんな介護現場において認知症高齢者の『問題行動』を簡単につくる方法をご紹介します。

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認知症高齢者の『問題行動』の作り方

ナースコール30回

ある日の夜、入居者Aさん(女性)は、オムツ交換をして欲しくてナースコールを押しました。

これに対して介護職員は

「今は交換する時間じゃないので、朝まで待って下さい」

と伝えました。

Aさんは、オムツを替えて欲しいので、またナースコールを押しました。

このやり取りを30回くり返しました。

夜勤者はこの出来事について、経過記録にこう記載しました。

夜間ナースコール30回。都度対応するも何度も繰り返す。

入浴に誘ったら暴力を振るわれた

入浴をしばしば拒否する入居者Bさん(男性)

ある日の午前中、入浴の声かけをすると、案の定拒否をされました。

「 お風呂入らなきゃ駄目ですよ」

「もうすぐ 孫が来るんだよ」

「お呂入らなきゃ汚いですよ」

「いいよ、面倒くさいよ」

「皆さん入ってるし、1人だけ入らないなんて駄目ですよ。いきますよ!」

職員は、Bさんの手を引いて連れて行こうとしました。

「何するんだ馬鹿野郎!」

Bさんは、職員の手を振り払いました。

結局、Bさんはその日は入浴せず、対応した介護職員は経過記録にこう記載しました。

入浴にお誘いした際、急に怒り出し、職員に暴力を振るおうとする。

認知症高齢者の『問題行動』は簡単に作れる

上記のような経過記録が続けば『問題行動』になります。

施設によっては『問題行動』が続くと、入所継続が難しくなります。

それが原因で、他施設への移動も困難になります。

嫌いな入居者さんがいたら、こんなアプローチをして『問題行動』を量産すれば、追い出すことができます。

認知症高齢者の『問題行動』の原因

認知症高齢者の『問題行動』は、介護職員の不適切な関わりが原因になっていることが多くあります。“パワハラ上司”

オムツ交換希望をしたAさん

ナースコールを取った新人職員が交換に行こうとしたら上司に…
「今は時間じゃないから行かなくていい!!」
と言われて行けなかった…

入浴を拒否したBさん

時間を掛けて説得しようとしていたら、お局から
「早く連れてきて!!」
と怒鳴られ、何とかしなきゃいけない空気に…

オムツ交換希望をしたAさん

最初のナースコールの時点でオムツ交換をしていたら…

入浴拒否をしたBさん

強引に誘わず、時間を空けて声かけをしたり、相性の良い職員にバトンタッチしていたら…

状況は変わっていたかも知れませんよね?

認知症高齢者の『問題行動』は簡単に作れます。

逆にいえば、対応次第で『問題行動』を減らすこともできます。

あなたの職場に『問題行動』量産マシーン

  • パワハラ上司
  • お局

などが複数人いるなら、悪いことは言いません。

考え直して下さい。

人間の「慣れ」は恐ろしいもので、これが普通になると、もう引き返せません。

あなたが「まとも」なうちに、動いて下さい。

最後に

最初に務めた特養でのこと。

体格の良い男性入居者さんが、突然急に家に帰りたいと言い出し、職員の制止を振り切って、椅子を持ち上げて窓ガラスを割ろうとしたことがありました。

別の日には、ベッドに寝たきりの他利用者さんに急に馬乗りになり、殴ろうとして職員総出で制止しました。

このレベルだと『問題行動』になりますが、上記の2名はどうでしょう?

相手は人間なので、何をしても上手くいかない時はあります。

それは仕方のないことです。

ただ、火のない所に煙は立ちません。

声かけ1つで、大火事を起こす可能性があることを、介護士は自覚しておかなくてはいけません。

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