介護現場で『事故』が減らない理由
介護士K (@kaigo_kk)です。
介護現場で『事故』が減らない理由、何だと思います?
介護現場では『事故』が発生します。
ヒヤッとするだけで済んだもの
命に関わるもの…
様々な『事故』が発生します。
介護する側も、される側も人間なので『事故』を100%防ぐのは不可能です。
介護現場で100%に近い確率で事故を防ぐ方法については、こちらの記事に書いてます。
介護施設で「100%」転倒を防ぐ方法
介護施設で「100%」転倒を防ぐ方法についての考察です。 やるか、やらないか、今回は度外視して考察してみました。
介護現場で『事故』が減らない原因。
何だと思いますか?
実は、答えは明確で、多くの人はそれを知ってます。
それにも関わらず、なぜ『事故』が減らないのか?
今回は『事故』を減らす具体的な方法を紹介します。
スポンサードサーチ
介護現場で『事故』が減らない理由
介護現場で起こる『事故』の原因は…
- 予測不能の事態
- 凡ミス
大きく分けてこの2つです。
1.予測不能の事態
私生活で例えると…
- 歩いていたら雷に打たれた
- 急に車が突っ込んできた
こんなの、どうしようもないですよね?
介護現場で例えると…
- 普段、問題なく歩いている人が、急に意識を失って転倒した
これ、防ぎようがないですよね?
2.凡ミス
私生活で例えると…
- 鍵を閉め忘れて「空き巣」に入られた
- 傘を忘れて「雨」に降られて風邪を引いた
鍵を閉めていれば「空き巣」に入られなかったし、天気予報を見て「雨」が降ると分かっていれば、傘を持って出たでしょう。
介護現場で例えると…
- センサーマットの「スイッチ」を入れ忘れて、入居者さんがベッドから転落した
- お茶に「トロミ剤」を入れるのを忘れて、飲んだ入居者さんがむせ込んだ(「トロミ剤」を知らない方はコチラの記事を参照)
これ、凡ミスですよね?
介護現場で発生する事故の多くは
介護士の凡ミスが原因です。
事故を減らすには、凡ミスを減らす必要があります。
「凡ミス」が減らない理由
『事故』が発生した時「対策」を検討します。
この時、一番やってはいけないのが…
- 意識する
- 注意する
これをもって「対策」とすること。
「鍵を閉め忘れて空き巣に入られたから、次は注意しよう」
「雨に打たれて風邪引いたから、次は天気予報を見るよう意識しよう」
この人、絶対また同じミスします。
断言します。
「センサーマットのスイッチを入れ忘れないように注意しよう」
「トロミ剤を入れ忘れないよう意識しよう」
こんな対応では『事故』は絶対に減りません。
「具体的」であれば良いのか?
対策は「具体的」であることが絶対条件ですが、残念ながらそれだけではダメです。
「鍵を閉め忘れないよう、鍵の置き場所を玄関の目立つところにしよう」
この対策は具体的ですが、置き場所を変えても、きっとまた忘れます。
「センサーマットのスイッチを入れ忘れないよう、シールに書いて貼っておこう」
これも、きっとまた忘れます。
人間は「意識」では変わらない
皆さん、こんな経験ありませんか?
- ダイエットしようとして途中で挫折
- 読書しようとして途中で挫折
私は心当たりあり過ぎて記憶から抹消しました。
人間は「意識」では変わりません。
人間の行動を変える唯一の方法は…
- 習慣
コレだけです。
「1ヶ月風呂入るの忘れてた…」
こんな日本人、殆どいませんよね?
それは、入浴が習慣になっているからです。
歯磨きとかもそうですよね?
無意識でやってますよね?
何事も習慣にすれば無意識でやるようになり、結果として凡ミスは減ります。
習慣にするためにすべき事は…
- ひたすら繰り返す
コレ以外にありません。
「ひたすら繰り返す」ためのアクション
ここからが本題です。
ひたすら繰り返すための
お勧めアクションは…
- 指さし確認
自動車教習所とかで、やらされませんでしたか?
「ミラー、よーし」
「シートベルト、よーし」
「ハンドブレーキ、よーし」
みたいなやつ。
電車の運転士さんとかもやってますよね?
営業時代、凡ミスを連発して上司に怒られまくってました。
本社会議へ出席した時、売り上げNo.1営業所のカリスマ店長にその事を相談しました。
その時…
「お前、今日から指さし確認しろ。仕事以外の時間も全部だ。絶対にサボるなよ」
というアドバイスを頂きました。
その時から私は、日常生活含め、全ての事に指さし確認をするようにしました。
「トイレの電気、よーし」
「エアコン、よーし」
「財布、よーし」
最初のうちは習慣になってなかったので、意識しないとすぐに忘れました。
忘れないように、紙にマジックで「指さし確認!!」とデカデカと書いて、部屋に貼りました。
半年くらい続けていたら、次第に無意識で出来るようになりました。
今でも続けてます。
「フットセンサーのスイッチ、よーし」
「トロミ剤、よーし」
人前だと恥ずかしいので、声には出しませんが、心の中で言ってます。
家では、疲れていたり、集中力ない時などは、意識的に声に出して言ってます。
まとめ
人間は「意識」では変わりません。
人間の行動を変えるのは…
- 習慣
習慣になるまで…
- ひたすら繰り返す
お勧めアクションは…
- 指さし確認
やってみて下さい。
ただ、我々が人間である以上、どこまでやっても『減らす』が限界で、ゼロにするのは不可能です。
発生確率を限りなくゼロに近づける。
これが、介護現場における事故防止対策です。
- 指さし確認
「そんな事かよ!!」
と思われるかも知れません。
人間は皆、自分が「有能」だと勘違いしています。
先ずは、自分が「アホ」であることを自覚しましょう。
余談ですが、私は筋金入りのポンコツなので、指さし確認で多くの事を習慣化できましたが、ズボンのファスナーだけは週3ペースで閉め忘れます。
誰か助けて下さい。。